2020 Fiscal Year Research-status Report
日本におけるマスギャザリング対応に必要な看護ケアの体系化
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18K19707
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
三浦 英恵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40588860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 咲子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (90438268)
石田 千絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (60363793)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 看護学 / マスギャザリング / 感染症 / 災害 / 教育的介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の流行の遷延、東京オリンピックの延期を受けて、2020年度は、各国のCOVID-19のマスギャザリングに関連したガイドライン、アメリカCDC(疾病対策予防センター)、世界保健機構(WHO)より発信されている大規模イベントに関連する情報の収集と分析をすすめ、社会情勢を踏まえた現実的な、教育的介入の範囲と方略の検討を行った。 日本災害看護学会第22回年次大会で交流集会「マスギャザリングにおける看護職を対象とした教育プログラムの開発」を行い、先行研究から明らかになっているマスギャザリングにおける健康問題から看護職がどのように課題解決するか、課題解決において必要な知識や技術としてどのようなものが求められるかを検討した。 WHOから出された「Key planning recommendations for mass gathering in the COVID-19」の内容を紹介した。大規模イベントに関連するリスクファクターとそれらを軽減するための主催者の対応能力の両方が考慮される必要があり、看護職は直接的な主催者ではないが、大規模イベントに関するリスクファクターを認識し、それを軽減するための対応能力の一角を担う重要な役割があると解釈できた。また、マスギャザリングにおいてリスクを軽減するための対策を講じることが重要であるが、「リスクコミュニケーション」が看護職の重要な役割の一つである。手洗いや感染防御方法などの指導のみならず、ソーシャルメディアを活用してリスク軽減に貢献できるような積極的なメッセージングができるような能力を身に着けていくことも重要だと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
東京オリンピックの延期、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再流行に伴い、「マスギャザリング」対応に必要な看護ケアについて、社会情勢、医療情勢を踏まえた、実現可能な範囲を定め、焦点化を図る必要がある。そのため、当初の研究目的を変えずに、より現実を踏まえた研究計画を再考する必要が出てきたため、進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の東京オリンピックを踏まえた教育的介入の検討が難しい可能性もある。そのため、COVID-19の流行状況をマスギャザリングの観点から捉え、看護学としての知見を収集し、分析することで当初の目的である「マスギャザリング対応に必要な看護ケアの体系化」を目指し、研究の推進をはかる。
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Causes of Carryover |
東京オリンピックの延期、COVID-19の再流行に伴い、マスギャザリング対応に必要な看護ケアの範囲を再度見直し、実現可能な方略を探る必要性があるため、大幅な繰り越しが生じ、補助事業期間の延長を行った。令和3年度使用予定額は1,620,817円である。物品費44万円(WEB会議システム維持に必要なPC・周辺環境の整備)、旅費18万円(ハイブリッド学会等への参加等)、人件費・謝金40万円、その他60万円(翻訳費等)の使用を計画している。
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Research Products
(6 results)