2020 Fiscal Year Research-status Report
Facial expression analyses in sports and its application
Project/Area Number |
18K19729
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
工藤 和俊 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (30302813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 公孝 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90360677)
進矢 正宏 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (90733452)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 運動スキル / 視覚運動協調 / 顔表情 |
Outline of Annual Research Achievements |
注視、瞬目、視線移動を含む顔の動きや表情は、スポーツにおいて環境を知覚する際の参照枠となると同時に、ダンスや演劇においては身体表現要素となり、パフォーマンスの成否を握る要因になりうる。 今年度は、環境の認知およびパフォーマンスに対する視覚指標(瞳孔径/注視位置/瞬目等)の影響について検討するため、難易度の変化する視覚運動協調課題を用いた検討を行った。実験課題として、画面内に提示される色の異なる複数の移動指標が一定位置に到達した際にキーを押す/押さないを選択する一致タイミングGo/NoGo課題を新たに作成した。この際、移動指標の速度を変化させることにより、課題難易度の段階を設定し、参加者の瞳孔径を眼球運動計測装置用いて計測した。また、統制条件として、刺激指標を見るだけで反応を行わない課題を設定した。さらに、各試行の主観的難易度および楽しさを視覚アナログスケールにて計測した。実験の結果、課題遂行時の瞳孔径は統制条件よりも大きく、課題中に瞳孔径が拡大することが確認された。また、課題中における参加者の瞳孔径平均値は課題の難易度そのものではなく、課題に対する認知に伴って変化することが示された。今後、瞳孔径の時系列変化およびパフォーマンス特性/誤反応特性についてさらに検討し、視覚特性と課題の認知/遂行との関連を精査する予定である。 また、新たに顔表情とスポーツパフォーマンスの関係に関する調査研究をオンラインで実施する準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は視覚関連指標と運動パフォーマンスとの関係を検討するための視覚運動協調課題を新たに作成し実験を進めることができた。また、新型コロナ感染症対策として、新たな調査研究をオンラインで実施するための準備を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、視覚運動協調課題における視覚指標とパフォーマンスの関係についてさらに検討うを進めるとともに、顔表情とスポーツパフォーマンスの関係に関する調査研究をオンラインで実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響で対面実験を行うことが困難であったことから、研究費の繰り越しを行うこととした。繰り越した助成金について、主に視覚運動協調課題の実施に伴う消耗品の購入、解析に伴う謝金、およびオンライン実験の謝金支払いに充てる。
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Research Products
(1 results)