2021 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of in vivo and in vitro systems to study the pathophysiology of disuse muscle atrophy
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18K19747
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金子 弥生 九州大学, 医学研究院, 助教 (20647482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 久雄 九州大学, 医学研究院, 教授 (20205561)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | ゴルジ体 / 巨大複合体 |
Outline of Annual Research Achievements |
廃用性筋萎縮においては、オルガネラが断片化し消失するという異常が古くから知られている。このオルガネラが断片化する最も考えられる機序として膜融合の機能不全である。膜融合には様々な複合体が機能していることが明らかとなっていることから、廃用性筋萎縮において膜融合複合体が働いていない可能性が考えられる。 この膜融合に機能する因子群は複雑な巨大複合体を形成し、複合体として様々な膜融合段階に機能することが明らかになりつつある。このことから、膜融合解析には複合体解析が必須である。これまでの複合体解析方法としては、生化学的方法が主なものであったが、巨大複合体の解析には不向きであった。 そこで今年度は、我々は新たな複合体解析システム「ミトコンドリア凝集系」を構築した。この系では、培養細胞においてミトコンドリア外膜の細胞質側に異所性に目的タンパク質を発現させるようにしている。もしもミトコンドリア間で巨大複合体が形成されるとミトコンドリア同士が繋がれてミトコンドリアの凝集がを観察されるようになるというものである。この系では、in vivoで複合体の生成・分解といった動態をリアルタイムで追跡できる。 これにより、膜融合に必要な、生体膜と生体膜の間を係留する巨大複合体の検討を生細胞で行うことが可能となった。そこで実際にこの「ミトコンドリア凝集系」を用いて、ゴルジ膜間の繋留装置として機能するFTCD-p47/p97-FTCD複合体の動態を解析することに成功した。これらの成果は、EMBO J誌に掲載された。
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