2018 Fiscal Year Research-status Report
流体迷彩構造の設計を指向した非定常問題に対するトポロジー最適化の開発
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18K19781
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
吉野 正人 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (00324228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 雅留太 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (90569344)
鈴木 康祐 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (10735179)
秋本 洋平 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20709654)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 流体クローク / トポロジー最適化 / 格子ボルツマン法 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施初年度は,まず格子ボルツマン法の流体解析に必要なプログラムの開発と,最適化および関連する構造表現法のプログラム開発をそれぞれの研究グループで行った.最適化のプログラム開発はすでに終了し,格子ボルツマン法の流体解析プログラムは現在,基本的なベンチマーク問題の計算を実行し,その結果の確認を行っている段階にある.格子ボルツマン法の流体解析プログラムを最適化プログラムに組み込む際にどのように構造データを受け渡すかについて検討を重ね,実際の最適化計算にかかる時間の見積もりを行い,構造の境界を表現する方法の受け渡し手法について検討した. 開発前からわかっていたことではあるが,流体解析に非常に時間がかかるため,少しでも計算時間を短くするための工夫として,簡易的な境界表現と厳密な埋込境界のどちらを実装するかを検討し,より計算時間が短くなる方法を選択した.また,最適化においては設計変数を減らす構造表現法を模索し,解探索の高速化を試みている. 研究全体としては概ね良好に進んでおり,今後は最適化に格子ボルツマン法の流体解析を組み込んだ際に生じ得る問題を,最適化計算を実施しながら解決する必要がある.また,実装後に最適化問題としての性質の良し悪しを検討する必要もある.多くの困難な性質を含む最適化問題になる場合は,最適化計算に見積もりよりも多くの時間を有するが,これらの問題は実際に最適化プログラムが完成した後に検討する事項となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施初年度は,まず格子ボルツマン法の流体解析における境界の取り扱いについて,方針を決め開発を行った.最適化により非定常問題を繰り返し解析するため,実際の計算時間が非常にかかり,現実的に可能な計算時間内で計算を終わらせられる実装法ならびに最適化の条件を現在検討している. 格子ボルツマン法の流体解析プログラムはすでに開発が進んでおり,現在は計算結果の確認を行っている段階にある.
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Strategy for Future Research Activity |
最適化のプログラム開発はすでに終了しており,構造の表現方法とからめて,格子ボルツマン法との連携をどのように行うかを検討している段階にある.2019年6月までには格子ボルツマン法による解析プログラムの開発を終了し,最適化のプログラムに組み込み,2019年9月までには試験的な最適化計算を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
プログラム開発がまだ計算を実施する段階にないため,2019年度に計算機の購入を先延ばしした.2019年度の6月に購入を予定し,すでに計算機の選定と見積もり作成を業者に依頼している.
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