2021 Fiscal Year Annual Research Report
Desigin methodologies for measurement-based quantum circuits
Project/Area Number |
18K19790
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山下 茂 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30362833)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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Keywords | 量子回路設計 / 最適化 / RTOFゲート / Tゲート |
Outline of Annual Research Achievements |
量子回路で最もよく使用されるToffoli ゲートを構成するためには7つの T ゲートが必要であり,そのT ゲートの実現コストは大きい.そこで,Toffoli ゲートの機能を近似した RTOF ゲート(Relative-Phase Toffoli gate)が提案されている. RTOF は4つの T ゲートで構成でき,Toffoli ゲートと比較して実現コストが小さい.Toffoli ゲートと RTOF ゲートの出力論理は同じであるため,量子ブール回路を構成しているToffoli ゲートを全て RTOF ゲートに置換しても,回路の出力論理は変化しない.RTOF ゲートを使用することにより, Toffoli ゲートのコストが全て 4/7 倍となり,量子ブール回路のコストを削減することができる.ただし,出力の量子状態の位相が変化してしまうため,一般には単純に全てのToffoliゲートを単純にRTOFゲートに置換することはできない.そこで,RTOFによって変化した位相の変化を効率的に修正する手法を考案した.考案した手法では,まず,位相の変化を関数として表現し,その位相の変化を表す関数が回路内に既に存在すれば,その箇所に,Tゲートよりも実現コストがずっと少ないといわれているSゲートを配置することによって位相の変化を戻す.また,そのような関数が存在しない場合には,その関数を回路の最初に実現してその後にSゲートを配置することによって位相を修正する.提案した手法により,実際に全体のTゲートの数が削減される回路例があることを確認した.
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