2018 Fiscal Year Research-status Report
不均一性・弾性・異方性を伴う紐状柔軟物の操作能力の確立
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18K19809
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山崎 公俊 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (00521254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 哲陽 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (80363125)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 紐状柔軟物 / 不均一性 / 紐操作 / ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,自動機械に紐状柔軟物を操作させるときに必要となる能力を確立することである.紐やケーブルなどの紐状柔軟物は,様々な場面に存在しており,様々な用途がある.例えば,紐は複数の物品を縛る目的に使えるし,ケーブルは電源からの電流や電気信号等を機器に伝える目的で利用される.もし,紐状柔軟物を揃える・解く・束ねる・はめ込むなどの作業を自動化できれば,様々な場面で役立つと思われる. 平成30年度の研究活動では,紐の形状変化を連続的に表現できる特徴空間の構築をおもにおこなった.この空間中の一点は,紐状柔軟物のある形状状態を表す.すなわち,空間中に任意の2点を設定し,その間をつなぐ線を引き,線上の点に相当する紐状柔軟物の形状状態を観測すれば,どのような変形によって所望の形状変化へ遷移するかを知ることができる.この特徴空間を構成するにあたっては,敵対的生成ネットワークを用いた.事前に様々な形状状態の紐状柔軟物の画像を撮影しておき,それらを用いて学習をおこなった.学習されたネットワークを用いて,紐状柔軟物の中間形状を適切に画像化できるよう特徴空間を構築した.また,ある形状状態から所望の形状状態への変移を単純なピックアンドプレース操作により実現することを目的として,特徴空間の探索方法を検討した.ある点から目標点への経路を決めるうえで,現実的な形状変化を実現する方向を微小移動量ごとに探すアルゴリズムを提案し,現実的な操作方法が生成可能であるかどうかを調べた.また,操作を実現するためのマニピュレータの手先軌道生成法の提案と実証をおこなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
紐の形状変化を連続的に表現できる特徴空間の構築についての見込みが立ち,操作計画への試みもできていることから,おおむね順調と言える.可能であれば不均一性・弾性・異方性も考慮した形での空間構築法を示したかったが,その点では多少の遅れがある.
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Strategy for Future Research Activity |
均一な紐の操作計画法を提案し,検証する.その後,不均一であったり,弾性が高い,異方性があるなどの紐状柔軟物に対しても,特徴空間が構築でき,操作計画を適用できることを確かめる.また,それらの成果を実際のロボットを用いた実験により検証する.
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Causes of Carryover |
研究成果の論文化にやや遅れがあり,いくつかの研究発表および論文掲載が2年度目になる予定である.よって,次年度使用額については,学会参加費・旅費・論文投稿費として使用する予定である.
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