2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K19825
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (30435440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 悦子 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (90379529)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,心音,脈波音,呼吸音などが含まれる体導音について計測を行い,姿勢に伴った変化が生じる特徴量の抽出を行った.手首や頚椎などで姿勢と関連した変化が観測されたが,受動的なセンシングの特徴を生かすことが可能な頭部の姿勢を対象に研究を進めた.これまで能動的な振動入力によるセンシングを行い,姿勢推定が可能である結果を得てきたが,聴覚付近における振動入力は周波数が超音波の帯域となっても骨を介して知覚可能であることが報告されており,問題であった.体導音の利用は,この問題を解決するブレークスルーとなることが期待でき,頚椎付近での計測を積極的に進めることで,手法の特徴を生かせる.
これまでの研究と異なり,振動入力用のアクチュエータは必要なく,装着するセンサはマイクロフォンに限定され,小型化が可能である.平成30年度は,計測に利用したマイクロフォンは1つと限定的であったが,伝播する体導音から識別器の一つであるサポートベクトルマシンを用いて,頭部の正面方向に加え,左右,上下など5クラスの識別を実現した.この結果は,振動の伝播傾向が左右対称に変化するものではないことを示している.また,これまで能動的に振動を加え,伝播する振動を捉えることで関節角度等を推定するアクティブ骨導音センシングの研究を行ってきたが,生体内部の音源で発生する振動を用いても姿勢等の身体情報を取得できる可能性があることが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度に予定していたデバイスの改良などについては遅れているが,平成31年度に予定していた頭部の姿勢方向識別については既に着手し,成果を上げていることから,概ね順調と 言える.
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Strategy for Future Research Activity |
振動計測において,デバイスの装着箇所の選定が非常に重要であることがわかってきている.そこで装着箇所に依存せずに安定した計測が可能なセンシングデバイスの開発に新たに着手し,安定した計測の実現にも取り組む.
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Causes of Carryover |
研究計画に若干変更が生じ,平成30年度は頭部姿勢の推定に重点を置き取り組んだ.研究対象を限定したことから次年度に使用する額が生じたが,研究としては翌年予定していた結果も得られていることから順調といえる.平成31年度は,身体全身を対象とするなど研究を展開していくことから,複数のセンサ等の導入に使用する予定である.
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Research Products
(2 results)