2018 Fiscal Year Research-status Report
超高精度信号解析法を利用した次世代符号化技術に関する研究
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18K19838
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
廣林 茂樹 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (40272950)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 信号処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、主として2次元NHAのスペクトル分布と画像の効率的表現についての検討を行う。一般に、正弦波1本で構成される信号をDFT(FFTや離散コサイン変換DCTなども本質的に同じ)で変換すると、そのスペクトルは分析窓の影響で、2次元周波数空間では本来存在しないスペクトルが複数群れて現れる(側帯波)。一方、NHAでは、側帯波が全くでないため、画像信号を表現するスペクトル数が、格段に減る。一般の符号化技術では、信号を周波数変換し、その上で量子化し、さらにハフマンなどの符号化処理が行われる。ここで、NHAでスペクトル自体を正確に推定すれば、事前にスペクトル数を大幅に削減でき、その後の符号化技術によって、さらにデータ量を飛躍的に減少させる可能性がある。また、NHAでは、側帯波が出ないため、微小な信号でも正確に検波できることがわかる。このように、本質的に信号を正確に解析できれば、符号化の前処理の周波数変換部の改善で、大きな恩恵を与えることができる。 特に画像解析でよく利用されているWaveletでは、空間分解能に優れるが周波数分解能が悪い。コサイン変換は、スペクトルの集約性が良いといわれるが偶関数展開しているため、偶関数化による空間の非連続性によって、側帯波が多く発生する。申請者は、既にNHAによる画像応用の可能性を、スペクトル数という観点から、従来法と比較して実験的に調べている。より少ない効率的なスペクトル表現ができれば、前述したように極限的なデータ圧縮につながる。 また、申請者は挑戦的萌芽研究(2015-2016)において局所領域でのマルチブロックでのノイズ除去で高い復元精度を確認した。そこで本申請研究では、非局所的なNonLocal手法に応用しマクロブロック以外の画像を参照することで、さらに広範囲な復元技術の実現の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね当初の計画通りに進んでいるが、非局所的なNonLocal手法に応用しするためのパラメータの最適化の検討がまだ十分ではない。
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Strategy for Future Research Activity |
非局所的なNonLocal手法に応用するためのパラメータの最適化の検討を早急に行う。
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Causes of Carryover |
組込みボードのソフトウェア開発で最新版に対応するため、購入に遅延が生じた。
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