2018 Fiscal Year Research-status Report
内因性光学的計測法を用いた脳神経手術支援技術の創出
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18K19933
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
王 鋼 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (40274831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 宏文 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00264416)
花谷 亮典 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (60304424)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 光計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳腫瘍などの摘出脳外科手術において、術中に患部と正常組織の境目を把握する必要がある。本提案は、脳組織そのものの内因的光学特性を利用して開発された皮質機能マッピング技術を術中の患部組織の特定と周辺正常組織機能のモニタリングに応用することを目的としている。その目的を達成するために、まずは計測システムの構築を行った。我々は、これまでに内因性光計測法を用いて、実験動物を対象とした調査を行ってきた。脳外科手術に用いるために、手術室に適した計測システム構築は、最初に解決しないといけない問題の一つである。本研究では、使用するパソコンやカメラを更新したシステムを構築した。計測と刺激の呈示にそれぞれ1台のパソコンを用いた。また、計測にはディジタルCCDカメラを使用することにした。光源はLEDタイプの照明を用いた。刺激の呈示には、OpenGLを用いたパソコン単体での波形の呈示を行い、クロスケーブルを用いたTCP/IP通信を用いて計測との同期を行った。また、研究計画に基づいて、患部境界の画定法について研究を行った。研究室従来開発した内因性光学的信号の抽出法は主に実験動物を対象としたものであり、それに比べ人を対象とした脳外科手術の計測対象面積が遥かに広い。呼吸などによる脳組織表面の動きに生じる位置のずれが結果に大きい影響を及ぼす。初年度に、まずは内因性光計測法で得られた画像に対し構築した自動補正システムを構築した。まず計測開始時の画像から4点の座標を取得し、得られた 4点の座標を全計測画像で追跡した。その後追跡した特徴点座標を用いて計測画像を補正した。補正は拡大縮小、回転、せん断、平行移動に加え、台形状の変換を用いて行い、特徴追跡は、計測画像の隣り合うフレームの間でオプティカルフローを計算し、指定した画素の移動を推定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験を立ち会うために、実験参加者の予防接種が求められている。半年を空けて数回の接種が必要な項目もあり、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
特に実験計画の大きい変更が必要ない。遅れを取り戻すように進める。
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Causes of Carryover |
実験参加に必要な予防接種に時間が取られ、計画よりやや遅れているため、システムの構築が遅れている。効率的に進むため、計測システムが確定してから最終システムの計測機を構築することになったため、当初計画より一部の機器の購入が遅れた。次年度使用に生じた額はシステム構築に使用する光源装置、カメラ及び消耗品の購入に使用する予定である。
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