2018 Fiscal Year Research-status Report
The Construction of Trans-Border Geopolitics of East-China-Sea Islands
Project/Area Number |
18KK0029
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山崎 孝史 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (10230400)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花松 泰倫 九州国際大学, 法学部, 准教授 (50533197)
八尾 祥平 神奈川大学, 経営学部, 講師 (90630731)
福本 拓 宮崎産業経営大学, 法学部, 准教授 (50456810)
|
Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
|
Keywords | 東シナ海 / 島嶼 / トランスボーダー / 地政学 / 政治地理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、研究開始にあたり、研究代表者および研究分担者が、グローバル化による社会経済的流動と各国・地域での国境管理や領土防衛政策の変化との関係を把握することに努めた。 11月24日に第一回国内研究会(人文地理学会政治理研究部会・地理思想研究部会共催)として、奈良大学において福本と神戸学院大学の松田ヒロ子氏を招き、「帝国日本のリミナリティ―植民地台湾と沖縄系移民」と題する講演会を企画した。この研究会には山崎と花松も参加し、山崎がコメンテーターを務めた。この研究会では、社会学と地理学の境界(リミナリティ,ボーダー)に関わる議論を経て、日本の植民地主義の特質を論じる上で、地理的近接性や海洋といった地理的なパースペクティブの持つ可能性が拓かれ、本研究にとっても意義の大きい研究会となった。 また、山崎は韓国大邱市で開かれた第9回East Asian Regional Conference in Alternative Geography (EARCAG)に参加し、本研究の国際共同研究者と平成31年度の共同研究事業について協議した。その結果、本研究の中間発表にあたる国際ワークショップ(EARCAG Geopolitical Economy Workshop)を平成31年(令和元年)11月に開催する方向で合意し、そのメインテーマを本研究のメインテーマとも関わる「国家領域性の変容とトランスボーダー地政学の出現」とすることになった。合わせてこのワークショップでの基調講演者3名を選定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた国内研究会を実施するとともに、次年度の研究進捗が可能になるよう準備することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
各研究分担者は脱領域化と再領域化のプロセスについて、各自が選定した島嶼地域で、それらのプロセスがどのように発現し、相互作用することで、島嶼社会を構成・維持し、変容させているかを実態調査する。 本研究全体としては、平成31年4月に花松による研究発表を含む研究会(人文地理学会政治地理研究部会主催)「境界をめぐる実践―ボーダーコントロールとボーダーツーリズム」を開催する予定である。引き続き令和元年11月に開催予定のEARCAG国際ワークショップの準備を進め、専用ホームページを開設するとともに、5月にはCall for Papersを公開する予定である。
|
Causes of Carryover |
申請時に研究分担者であった若手研究者が国外の大学に就職した関係で、新たに別の若手研究者を計画採択内定後に加えたため、その研究者が急遽配分が決定した研究費を使用することができなかった。平成31(令和元)年度に国際ワークショップの開催を予定しているが、当該年度の予定交付額では財政的に不十分であるため、30年度の交付額の一部を翌年度に回すことにした。したがって生じた次年度使用額は国際ワークショップ開催費として支出される予定である。
|
Research Products
(12 results)