2019 Fiscal Year Research-status Report
Migrant women and SDGs: Access to sexual and reproductive health services in Japan
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18KK0030
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
田中 雅子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (00591843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WADHWA Megha 上智大学, 比較文化研究所, 研究員 (00802505)
齋藤 百合子 明治学院大学, 国際平和研究所, 研究員 (10409815)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | 移民 / 女性 / ジェンダー / 健康 / リプロダクティブ・ヘルス / SDGs / 東南アジア / 南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の田中、日本国内においては、首都圏のほか、名古屋と福岡に出張し、留学生や技能実習生の現状を知るため、カトリック教会や仏教寺院、移民の労働組合、留学生が多い大学や日本語教育機関の教員、移民との接点が多い医療関係者を通じて移民女性のリーダーやその支援者からKey Informant Interview(KII)を行った。また、ネパールにおける現地調査では、首都カトマンドゥの医療関係者のほか、日本への移民の送り出し地域として知られるバグルン郡で医療関係者にKIIを行い、日本に渡航する移民女性の避妊薬の購入・利用状況について情報を得た。これら国内外で得た情報をもとに、2020年度に行う数量調査の質問票の準備を行った。 また、上智大学コミュニティカレッジで「移住女性のリアル-東南・南アジアから日本に来た女性たちの健康と子育て」を企画し、研究分担者の齋藤の他、フィリピン、タイ、ネパール出身の当事者団体の女性リーダーや、ベトナム移民女性の研究者、移民の健康問題に詳しい医療従事者など講演者のほか、40名以上の参加者たちとネットワークを構築した。 https://web.my-class.jp/sophia/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=141374#program-shosai-table 研究分担者のMeghaは、インドのデリー、ムンバイ、ジャイプールに出張し、病院や薬局で避妊薬の購入について情報収集を行った。また、産婦人科医からは現地での家族計画や不妊治療の現状を危機、25歳から45歳までのインド人女性10名に家族計画に関する考えについて面接調査を行ったほか、女性の健康に関わるNGOでも情報収集を行った。 研究分担者の齋藤は、タイに出張し、現地でのリプロダクティブ・ヘルス・サービスに関する情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時点で共同研究のパートナーとして予定していたタイの研究機関より、COVID-19の影響などもあり、協力が難しいという申し出があった。そこで、近年、日本への移民の増加が加速化しているベトナムの研究機関とも交渉を始めたが、COVID-19により渡航制限が厳しくなり、2019年度中に現地出張をして協働作業を開始することができなかった。 国内においても、研究倫理審査委員会への申請書類の準備に時間がかかり、2019年度中に数量調査を開始することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の田中は、2018年度は①移民のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)へのアクセスに関する国際規範の文献調査を、2019年度は②移民女性のSRHにニーズに関する医療従事者などへのKIIを行ったが、2020年からは③移民の渡航前後のSRHサービスの利用に関する比較調査を行う。COVID-19による国内外の移動制限や集会の自粛などは当面続くと思われることから、移民当事者への調査はオンラインで実施する予定で2020年4月末に上智大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会に審査申請を行った。 研究分担者の齋藤は、④移民女性の更年期に関する調査に取り組む。 Meghaは、2020年度は新たな調査は行わず、これまでの出張で得た知見をもとに⑤在日インド女性のSHRに関する事例調査の結果を論文にまとめる。
2019年度はCOVID-19 により海外出張を中止し、2020年度も、少なくとも前半は出張ができないが、オンラインに調査方法を変更したので、そのための多言語翻訳などに予算を使用する予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度はCOVID-19により海外出張を中止したため、次年度使用額が生じた。2020年度も、少なくとも前半は出張ができないが、オンラインに調査方法を変更し、そのための多言語翻訳などに予算を使用する予定である。
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Research Products
(10 results)