Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小薗 英雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00195728)
柳沢 卓 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (30192389)
筒井 容平 信州大学, 学術研究院理学系, 准教授 (40722773)
高田 了 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (50713236)
|
Outline of Annual Research Achievements |
小薗-柳沢-清水は, ドイツDarmstadt工科大学のHieber教授とSeyfert博士との国際共同研究で, 2次元外部領域におけるLr-調和ベクトル場, すなわち発散ゼロおよび回転ゼロを満たすベクトル場の次元を決定した. ベクトル場が満たす方程式により, 法線方向が0である境界条件を課した空間Xrと, 接線方向が0である境界条件を課した空間Vrを考察する必要がある. 2次元の場合には, 90度回転させるとXrとVrは等しくなるため次元も等しく, 2より大きく無限未満のrに対しては空洞の個数に等しく, 1より大きく2以下の間のrに対しては空洞の個数-1であることを証明した. 2は2次元のPoisson方程式の斉次Dirichlet境界問題の弱解の可解性の閾値である. 2次元および3次元の外部領域に対するHelmholtz-Weyl型直和分解定理, すなわちLrベクトル場を, その調和部分, ベクトルポテンシャル, スカラーポテンシャルに分解する定理を上記5名の共同研究として導き, 口頭発表を行った. 清水は, イタリアCampania大学のMaremonti教授との国際共同研究で, 3次元外部領域における減衰しない初期値に対する初期値-境界値問題を考察した. 本質的有界, かつコンパクトな台を持つ無限回微分可能な関数空間で発散ゼロの空間を空間1階微分のLp (p>3)ノルムで完備化した空間に属する任意の大きさの初期値に対して, 時間大域的な弱解が存在することを証明した. 筒井は, 局所平滑化作用素に対する疎性上界についての成果を得た. 高田は, Hieber教授とArizona state大学のMahalov教授との国際共同研究で, 回転成層流体に対する3次元粘性 Boussinesq 方程式の時間周期問題を考察し,時間周期解および時間概周期解の存在と一意性を証明した.
|