2019 Fiscal Year Research-status Report
Observational Study of Hidden Star-Formation History through the Near-Infrared Extragalactic Background Light by the Rocket Experiment CIBER-2
Project/Area Number |
18KK0089
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
津村 耕司 東京都市大学, 知識工学部, 准教授 (60579960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 周二 関西学院大学, 理工学部, 教授 (10321572)
佐野 圭 金沢大学, 理工研究域, 研究協力員 (70802908)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2021-03-31
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Keywords | 赤外線背景放射 / 宇宙望遠鏡 / ロケット観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はNASAの観測ロケットを用いた国際共同実験CIBER(Cosmic Infrared Background Experiment)により、既存の銀河進化モデルから推測される全ての銀河からの光の足しあわせでは説明できない銀河系外背景光(EBL, Extragalactic Background Light)の超過を検出した。この観測結果は、この宇宙にはまだ我々の知らない未知の隠された光源の存在を示唆しているため、宇宙の星形成史を理解するためにはEBLの更なる詳細な観測により、その超過の原因を探ることが重要である。そこで本研究では、今までのCIBERの技術的蓄積と国際協力をさらに発展させたロケット実験CIBER-2を進め、宇宙の隠された星形成史をEBL観測により探ることを目的としている。 2019年度は、CIBER-2の打ち上げ観測の実現に向け、アメリカ合衆国のロチェスター工科大学において、CIBER-2に搭載される赤外線宇宙望遠鏡の打ち上げ観測に向けた最終的な光学試験、振動試験、キャリブレーションなどを実施した。これらの実験には、本研究計画の研究分担者である佐野や、同じく研究分担者である松浦の研究室に所属する学生ら数名が数カ月にわたり渡米して、現地の共同研究者らと協力して進められた。これにより、CIBER-2の観測装置を打ち上げ可能な状態にまで仕上げることができた事が、2019年度の本研究計画の成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来なら2019年度中に打ち上げ観測を実現させ流予定であったが、打ち上げに向けた各種実験がやや遅れたことに加え、年度末のCovid-19の影響による実験施設の閉鎖なども追い打ちとなり、年度内の打ち上げが実現できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は実験施設や打ち上げ施設などがCovid-19の影響で閉鎖中であり、打ち上げに向けた実験を進めることができない状態である。しかし昨年度までの活動により、観測装置は打ち上げ可能な状態にまでほぼ仕上がっているため、現在の状況が改善されたのちに、速やかに打ち上げに向けた準備を再開し、2020年度内の打ち上げ観測の実現を目指す。
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Causes of Carryover |
打ち上げ実施に伴う研究者の渡米、および打ち上げ実施後の装置の改修に多額の予算が必要である。当初予定では2019年度内の打ち上げを目指していたが、それが2020年度以降となったため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(10 results)