2020 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of solid-liquid-gas interfacial phenomena induced by pulse laser and its practical application
Project/Area Number |
18KK0103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
祖山 均 東北大学, 工学研究科, 教授 (90211995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊賀 由佳 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (50375119)
佐々木 裕章 東北大学, 工学研究科, 助教 (90812040) [Withdrawn]
鴇田 駿 東北大学, 工学研究科, 助教 (60807668)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | パルスレーザ / レーザキャビテーション / レーザアブレージョン / 機械的表面改質 / 残留応力 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. パルスレーザを用いて水中(液相)に発生させたキャビテーション的挙動を示す気泡(レーザキャビテーション;気相)を取り上げ,レーザキャビテーションが圧潰する際に生じる衝撃力により金属材料(固相)に局所的塑性変形を付与して,金属材料の機械的強度を向上させる機械的表面改質を提案し,これをレーザキャビテーションピーニングと名付け,従来手法との相違を実験的に示した。 2. 従来の水中パルスレーザを用いた水中レーザピーニングでは,水によるレーザの吸収を極力抑制するために,532nmの波長を用いるが,本機械的表面改質法では,Nd:YAGレーザの基本波長の1064nmから532nmに波長変換する際に損失する40%を勘案し,またレーザキャビテーションを高効率で発生する観点から,1064nmの波長を用いる優位性を実験的に明示した。 3. カリフォルニア大学デービス校(UCDAVIS)と共同で,典型的な機械的表面改質法であるショットピーニングとキャビテーションピーニングの相違について実験的な研究を実施し,ピーニングで導入された圧縮残留応力が疲労時に減少する現象について,ショットピーニングよりもキャビテーションピーニングのほうが圧縮残留応力の緩和が少ないことを実証した。 4. マンチェスター大学と共同で,レーザキャビテーションピーニングやキャビテーション噴流を用いたキャビテーションピーニング,ショットピーニングで処理したステンレス鋼をX線回折およびEBSD等で評価した結果,ショットピーニングに比べてキャビテーションピーニングでは積層欠陥が少ない状態で同程度の圧縮残留応力を導入できることを実証した。 5. マルケ工科大学(UNIVPM)と共同で,摩擦攪拌接合(FSW)したアルミニウム合金をキャビテーションピーニングで疲労特性を改善できることを実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書の研究計画に記した項目について,順調に実施し,着実な成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の研究実施計画に記した項目について,平成30年度~令和2年度は順調に実施できたので,令和3年度は最終年度として交付申請書の研究実施計画に記した項目について研究を推進する。
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