2019 Fiscal Year Research-status Report
Smart spectrum based on learning with multi-dimentional radio environment recognition
Project/Area Number |
18KK0109
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
梅林 健太 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20451990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 威生 電気通信大学, 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター, 教授 (10327710)
太田 真衣 福岡大学, 工学部, 助教 (20708523)
須藤 克弥 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (70821867)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | スマートスペクトラム / 周波数管理 / 周波数利用観測 / 機械学習 / MEC |
Outline of Annual Research Achievements |
スマート社会の実現には、周波数資源を柔軟かつダイナミックに共用して活用する周波数資源管理法が必要となる。高効率な周波数共用には、周囲の周波数利用の詳細な把握が必要であるが、現在のモデリング技術ではその精度が大幅に不足していた。本研究課題では、各端末での周波数利用観測結果に対し、パラメトリックとノンパラメトリック型学習法を連携させることで多次元の無線物理量(受信電力、周波数利用率等)及び通信品質メトリック(パケットエラーレート、スループット等)を効率的に認識する手法を確立する。加えて、観測及び認識で得た情報を基に、適切な周波数資源管理法と、高効率な無線通信ネットワークの運用 (スペクトラム活用法)の検討に取り組む。このために3つの課題(課題1:スペクトラム利用の認識法の確立、課題2:効率的な周波数資源管理及び活用法の確立、課題3:複数周波数共用シナリオにおける実証実験)を具体的に取り上げた。2019年度は、昨年度取り組んだ将来の周波数の管理のアーキテクチャとしてスマートスペクトラムのコンセプト及びアーキテクチャを実現するためにそれぞれの課題に取り組んだ。特に、時間系列からの利用率の観測だけでなく、その高精度化のため各種要素技術の高度化に取り組んだ。また、共同研究者らとオウル大学を訪問し、上記の内容に関する技術討論を2019年度も行った。今年度は教員のみならず学生も多数派遣し、様々な研究分野に関するディスカッションを行った。また、ローカル5Gについて議論を行い、国際共著論文を執筆することで同意した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度に設定した課題に取り組み、それぞれの課題に対して課題解決への取り組みと成果を出していることから「おおむね順調に進展している」と判断した。また、共同研究先であるオウル大学との打ち合わせも順調に進んでいる。 昨年度は、周波数共用を前提とした周波数管理に関するフレームワークの検討は行えたが、具体的な評価などは不足していることから今年度はその点に積極的に取り組む予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、それぞれの課題(1~3)に対して以下の通り取り組む予定である。課題1に関しては周波数利用の認識の高度化のため、さらなる電力検出における統計量の推定精度と推定期間と時変性が推定精度に与える影響を明らかにする。課題2の周波数利用の共用に関しては、複数システム間において周波数利用観測に基づく多次元からのより柔軟な周波数共用を実現するための手法の確立に取り組む。具体的には、時間軸及び空間軸からの周波数利用の情報を観測し、把握した周波数の利用状況に応じて共用を行う。課題3に関しては、観測に関する実証実験を進め、その結果を用いて課題1, 2で開発してきた技術の検証を行う。 コロナの影響により海外への出張、各研究者間の連携等が非常に困難な状況となっている。安全を第一とし、状況に合わせて柔軟に対応をしていく予定である。特にオンラインミーティングツールを活用する。
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Causes of Carryover |
周波数利用観測システムのためのソフトウェア開発を早い段階で行う予定であったが、本観測システムが観測の手法のみならず周波数共用のプロセスを考慮したほうがより高いパフォーマンスが期待できることが予想されることから、2019度の予算使用を控え2020年度以降に回している。 また、2020年度以降に、オウル大学へ研究者を派遣し、国際共同研究をより促進するために今年度は予算を使用する予定である。
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