2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18KK0121
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
永瀬 彩子 千葉大学, 国際教養学部, 准教授 (80544535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 浩一 千葉大学, 国際教養学部, 教授 (20221799)
小山 慎一 筑波大学, 芸術系, 教授 (40420913)
三輪 正幸 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 助教 (40447305)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | 都市緑化 / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本および諸外国の都市において、ミツバチの訪花植物を調査することにより、生物多様性に考慮した都市緑化促進を行うことを目的としている。2019年度は、日本とカナダで、周囲の緑地の環境と訪花植物の関連を示すための調査を行った。東京・千葉・神奈川周辺18カ所およびトロント周辺10カ所でセイヨウミツバチの養蜂を行っている場所に調査協力を依頼し、4月から9月まで月1回9時から17時まで花粉採集を行った。花粉団子の分析は、次世代型DNAシークエンサー技術を活用した最新の遺伝子解析を用いて行った。この方法により、顕微鏡では限界があった同定技術を発展させることができた。東京・千葉・神奈川周辺の植生調査結果では、合計380種の植物が見られ、そのうち、24%が在来種、55%が外来種、21%が在来種であった。また、そのうちの67%が草本で33%が木本植物であった。現在、NDVIを用いて、それぞれの周辺環境の植生調査を行っている。また、カナダの花粉は、遺伝子解析を行っている。 本年度は、次の心理評価の実験を行う。ミツバチを生物多様性の指標として都市緑化を促進する際に、「養蜂から考える都市緑化」を住民と共有し、合意を形成したうえで計画を実行していくことが望ましい。しかし、都市養蜂に関する知識が全くない人、都市の養蜂と緑化という社会問題を認識している人、都市養蜂の活動に参加したことがある人など、住民の都市養蜂に関する意識は多様である。本研究では、都市養蜂の認識している状態から実際にミツバチの保全を考えた行動に移すまでの心理プロセスを段階に分け、その進行具合の差異に注目し、アンケートにより、意識を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り花粉採集に協力が得られたため、データを集めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、上記の心理評価の研究を中心に進めていく予定である。さらに、花粉だけではなく、はちみつの中の花粉分析、二ホンミツバチとセイヨウミツバチとの比較を計画している。
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Causes of Carryover |
本年度は、出張ができず、旅費の出費がなかったため。
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Research Products
(1 results)