2021 Fiscal Year Annual Research Report
R&D of a smart system for in-situ analysis of environmental load elements including uranium
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18KK0148
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
香西 直文 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主席 (80354877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山路 恵子 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00420076)
関根 由莉奈 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究職 (00636912)
青柳 登 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (80446400)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | モバイルデバイス / 環境負荷元素 / 人形峠 / 植物 / 土壌 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、分担者の関根が米国ノースウェスタン大Rogers研究室に滞在して、鉛等を超高感度で検出するDNA酵素(DNAzyme)を活用した検出剤の最適化、及び3Dプリンターを用いた簡易なマイクロ流路作製技術の確立に向けた研究を実施した。DNAzymeは塩基配列を設計して人工合成した材料であり、塩基配列を変えることでイオンサイズの大きさを持つループ状の形状の微細調整が可能である。イリノイ大のLu研究室では、このDNA酵素のループ状部分を特定の金属イオンに応答する形に設計し、DNA基質と金属イオンの相互作用を利用したセンサーの開発を実施してきた。本国際共同研究では、両研究室と共同で、ppbレベルの有害元素検出システムの開発研究を実施した。マイクロ流路内にDNAzymeを安定に固定して、試料中のPbを0ー90ppbの範囲で検出できた。また、解像度が100μmの3Dプリンターを活用して、PDMSへ適用可能なマイクロ流路モールドを実現した。通常の手順で作製した3Dプリンターの造形物をモールドとして用いた場合、モールド表面とPDMSが反応し、接合してしまうために取り外すことが出来ずに利用出来なかった。本研究では、3Dプリンターで作製した造形物に超音波処理、加熱処理を施すことで光硬化樹脂の表面改質を実施し、硬化後のPDMSを取り外し可能なモールドの実現に成功した。この技術の実現により、1時間以内に1つ以上のモールド作製が出来、かつ従来のモールド作製に掛かる費用を約1/600以上削減することに成功した。作成した流路とDNAzymeを用いて、Pbの検出が可能であることを確認した。 また、人形峠環境技術センターのウラン鉱さいたい積場に生息する植物4種類を採取し、部位別の放射線濃度をGe半導体検出器で測定したが、これらの試料にはバックグラウンドよりも有意に高い放射線は検出されなかった。
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Research Products
(2 results)