2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of central thermoregulatory system using mice with estrus stage-depending infectious hypothermia
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18KK0190
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松脇 貴志 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20447361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 直己 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (10554488)
藤澤 彩乃 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (10624885)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | 低体温 / PGE2 / インターフェロンガンマ / エストロゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、脳内熱源物質プロスタグランジンE2の合成酵素であるmPGES-1の遺伝子欠損マウスが、野生型では体温が上昇するレベルの実験的な感染刺激としてのリポ多糖(LPS)投与に対し、発情前期の雌特異的に体温低下を呈することを見出したことを契機として研究に着手した。脳内には古くから知られる発熱中枢に加えて体温低下中枢が存在し、感染時には両領域が同時に活性化されること、また後者の興奮閾値が性周期に依存することを想定して研究を進めている。 2022年度までの研究で、本マウスで見られる感染性体温低下にはインターフェロンγ(IFNγ)シグナリングが関連すること、また体温低下誘導機構のLPSへの反応性を亢進させるのは、卵巣由来の高濃度エストロゲンであることを見出した。これらの結果を受け、2023年度はスウェーデンで、IFNγ受容体の血管内皮細胞特異的な欠損マウスを作出し、同様にLPS投与実験を実施した。血管内皮細胞は、感染性刺激の末梢組織から中枢神経系への伝達経路の要として我々が以前から着目している細胞である。その結果当該マウスでは、野生型マウスと比較してLPS投与後の体温上昇に有意な差は見られなかった。このことから、体温低下に働くIFNγの作用点は血管内皮細胞ではない他の細胞集団であると考えられる。 一方、日本ではmPGES-1欠損マウスの雄を薬理学的に発情期の雌と同等の高濃度エストロゲン環境に置いた上でLPSを投与した。その結果、雌と同様の強度の体温低下が観察された。このことから、我々が想定する体温低下機構は雌雄に共通のものであることが考えられる。 本研究ではさらに、mPGES-1とIFN-γの二重欠損マウス、またマウスよりも性周期判別が正確なラットでのmPGES-1欠損動物の作出に成功した。今後はこれらの動物を用いつつ、組織学的な解析を併せながら、感染性体温低下機構の解明を進めて行く。
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Research Products
(2 results)