2022 Fiscal Year Annual Research Report
Pathophysiological functions of ion channels in the chronic inflammatory and fibrotic disorders
Project/Area Number |
18KK0218
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
今泉 祐治 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (60117794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 進 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70275147)
山村 寿男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80398362)
鈴木 良明 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (80707555)
鬼頭 宏彰 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (40749181)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | カルシウムシグナリング / 慢性炎症 / リンパ球 / 軟骨細胞 / マクロファージ / 血管リモデリング / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
血管平滑筋細胞のカベオラ内にCav1.2-CaMKK2-CaMK1分子複合体が形成されることを見出した。脱分極刺激によるCav1.2チャネルが活性化して、流入したCa2+がCaMKK2およびCaMK1を活性化すること、またCaMKK2がCaMK1を完全に活性化してその核移行を誘発することを発見した。これにより、核内で転写因子CREBのリン酸化が起こり、Ca2+シグナルがマクロファージの遊走・浸潤を促進する遺伝子群の転写に変換された。実際にマウス生体で腸間膜動脈に対して圧負荷をかけたところ、平滑筋細胞におけるCREBのリン酸化と血管外膜へのマクロファージの遊走が観察された。また、血管中膜の肥厚も検出された。一方で、cav1-KOマウスやCaMKK2阻害薬STO609を投与したマウスではこれらの反応が減弱された。この一連の研究により、血管障害後のマクロファージの集積および血管リモデリングの発生に関する分子メカニズムの一端が明らかになった(Suzuki Y et al., PNAS, 2022)。 活性化型肝星細胞において、K+チャネルの一種であるTREK1が細胞内Ca2+シグナルを介して増殖と細胞外基質産生に寄与することが明らかとなった。 活性型肝星細胞にCa2+感受性受容体が機能発現していることを見出した。 マウス門脈におけるTMEM16Aの発現はcaveolin-1により制御を受けることを示した。 カルガリー大学と名古屋市立大学の研究交流を促進するため、カルガリー大学の研究者を日本に招聘した。両者の研究や今後の共同研究について話し合った。
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Research Products
(36 results)