2021 Fiscal Year Annual Research Report
Neural regulatory mechanism of memory formation and erasure during sleep
Project/Area Number |
18KK0223
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山中 章弘 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (60323292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 貴之 名古屋大学, 環境医学研究所, 客員教授 (40466321)
山下 哲 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40740197)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | メラニン凝集ホルモン / 視床下部 / カルシウムイメージング / 光遺伝学 / 活動記録 / GCaMP6 / 遺伝子改変動物 / アデノ随伴ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
メラニン凝集ホルモン(MCH)神経の生理的役割解明のために、光で神経活動を操作可能にする光遺伝学を適用可能な遺伝子改変マウスを独自に作出した。このマウスを用いて、MCH神経を光で活性化させたところ、レム睡眠時間が約3倍に増加することを見いだした。MCH神経を時期特異的に脱落可能な遺伝子改変マウスを作成し、睡眠覚醒調節への影響を解析した。しかし、これらのマウスでは期待されたレム睡眠時間の減少は認められなかった。このことは、MCH神経は、レム睡眠の開始などには必須ではなく、レム睡眠時に別の生理機能を担っている可能性を示唆していた。組織化学的解析からMCH神経が記憶に重要な海馬に密に投射していることを見いだしたため、レム睡眠時の記憶制御に関わっている可能性が考えられた。そこで、新奇物体認識試験や、水迷路を用いてMCH神経脱落マウスの認識記憶や空間学習記憶を評価したところ、MCH神経脱落マウスの記憶と保持が対照群マウスと比べていずれの試験においても有意に向上していることを見いだした。脱落とは逆に光遺伝学や、薬理遺伝学を用いてMCH神経を活性化すると、記憶が抑制・消失された。このことは、MCH神経活動が記憶抑制・消去に働いていることを示している。そこで、MCH神経の活動についてSRIの共同研究者であるKilduff博士と超小型内視鏡を用いて記録し、解析したところ、MCH神経には覚醒時に活動するタイプ、レム睡眠時に活動するタイプ、覚醒時とレム睡眠時の両方で活動する3タイプが認められた。光遺伝学を用いて、脳状態依存的なMCH神経活動の抑制を行ったところ、レム睡眠時に抑制した時だけに記憶が向上した。これらの結果はレム睡眠時に活動するMCH神経が記憶消去に関わっていることを示している(Izawa et al., Science 2019)。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Remote control of neural function by X-ray-induced scintillation.2021
Author(s)
Matsubara T, Yanagida T, Kawaguchi N, Nakano T, Yoshimoto J, Sezaki M, Takizawa H, Tsunoda SP, Horigane SI, Ueda S, Takemoto-Kimura S, Kandori H, Yamanaka A, *Yamashita T.
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Journal Title
Nat Commun
Volume: 12(1)
Pages: 4478
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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