2020 Fiscal Year Research-status Report
Identification of Parkinson disease-specific mitochondrial pathogenesis for disease-modifying therapy
Project/Area Number |
18KK0242
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
斉木 臣二 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00339996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹澤 有紀子 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20594922)
井本 正哉 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60213253)
赤松 和土 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60338184)
石川 景一 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90733973)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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Keywords | オートファジー / パーキンソン病 / iPS細胞 / ES細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(PD)は我が国で15万人を超える2番目に多い神経変性疾患で、治療法は内服・深部脳刺激などの対症療法に留まり、発症予防・進行抑制を実現する根本的治療法が希求されている。病因として神経炎症・蛋白分解不全などに加え、ミトコンドリア機能不全(ミトコンドリア呼吸鎖低下・活性酸素上昇・傷害ミトコンドリア除去不全等)が発症機序・病態進展に関与するという知見が蓄積されているものの、どのミトコンドリア機能異常がPD病態に優越して関与するかは不明である。代表者は2005年からPD責任遺伝子産物によるミトコンドリアオートファジー(マイトファジー)分子機構、生薬からのミトコンドリア保護物質の単離、PD患者骨格筋におけるミトコンドリア脂肪酸β酸化機能低下、マイトファジー促進化合物などを報告した。今回、代表者らと英国研究者Viktor Korolchukが特定したプローブとして利用しうるミトコンドリア機能調節作用を持つ7化合物(nicotinamide, S1QEL2.2、I-BT762、memantine、licopyranocoumarin、glycyrurol、L-carnitine)を組み合わせ、各研究室で樹立したモデルで評価することにより、治療標的とすべきPDミトコンドリア分子病態の特定を試みた。今回の研究により、7化合物の一つであるニコチナミドがミトコンドリア保護効果を持つことを、ES細胞由来神経細胞、iPS細胞由来ドパミン神経細胞で確認できた。また、memantineがオートファジー誘導によりミトコンドリア機能保護作用を持つことを、iPS細胞由来ドパミン神経細胞で確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
covid-19蔓延のため、若手研究者の英国での研究実施期間が大幅に削減されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度まで期間を延長し、共同研究を進める。なお、共同研究成果は既に下記の様にウェブ版で公開されているが、データを追加し他の雑誌への投稿準備を進めている。
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Causes of Carryover |
covid-19蔓延のため、研究実施内容に遅れが生じたため。論文投稿に関わる費用などに使用する予定である。
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Research Products
(2 results)