2021 Fiscal Year Research-status Report
Application-Specialised Memory Management for Embedded Systems
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18KK0315
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鵜川 始陽 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (50423017)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | 動的言語 / hidden class / JavaScript / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
IoTで使われるマイコンのプログラミングには,従来C言語などの古典的な言語が用いられてきた.本研究では,スクリプト言語であるJavaScriptを用いてマイコンのプログラミングを可能にし,IoTアプリケーションの生産性を高めることを目的に,eJSというIoT向けJavaScript仮想機械(VM)を開発している.eJSは実行するJavaScriptプログラムに合わせてVMを特化させることで,省メモリで高速な動作を実現するという特徴がある. 本研究が対象とするようなマイコンは,少量のRAMと比較的余裕のあるフラッシュメモリを搭載することが多い.フラッシュメモリは書き換えるコストが大きいため,基本的にリードオンリーとなる.今年度は,JavaScriptプログラムが実行中に扱うデータを可能な限りフラッシュメモリに配置することで,大きなデータを扱うプログラムを少量のRAMで実行できるようにすることを目指した.特に,文字列データと隠れクラスをフラッシュメモリに配置する方法を研究した. 文字列データについては,対象のJavaScriptプログラムのソースコード中に現れる定数と実行中に演算によって作られる文字列データを区別して管理する方法を提案した. 隠れクラスについては,事前に対象のJavaScriptプログラムを実行して作られる隠れクラスを収集し,それをあらかじめフラッシュメモリに記録する方式を開発している.さらに,収集した隠れクラスをオフラインで最適化する方法も開発している.これらは開発中の段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウィルスの影響で渡航が困難になったため,オンライン会議システムを使って定期的に海外共同研究者と議論しながら研究を進めるとともに,国内の研究グループとも協力して研究を進めた.しかし,当初の計画のように,海外に滞在して海外共同研究者と密接に連携しながら研究に専念する環境にはなく,当初の計画からはやや遅れていると言わざるを得ない.
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Strategy for Future Research Activity |
今後1年間で当初予定していた期間滞在を行うのは難しい.そこで,オンライン会議システムを使った定期的な海外共同研究者との議論は続けながらも,国内の研究グループを中心とした体制で研究を進展させるように変更する.
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