2019 Fiscal Year Research-status Report
A Study of the Design Theory of Art and Architecture in the Late Umayyad Period
Project/Area Number |
18KK0327
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
安岡 義文 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (20786496)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | デザイン理論 / イスラーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、スペイン・国立ドイツ考古学研究所マドリード支部にて三回に分けて研究滞在を行った。最初の滞在は、共同研究者や研究所の他のメンバーとの打ち合わせや、研究所附属図書館での文献研究を重点的に行った。同研究所にある写真アーカイブから、ウマイヤ時代およびその前後の時代に作られたと考えられる柱頭の遺物とその所蔵場所を特定し、目録を作成した。アーカイブで収集した情報を元に、ザフラー宮殿博物館、コルドバ考古学博物館、マドリード国立考古学博物館などの重要な博物館へ調査申請を提出し、次年度での調査実施に向けて準備を進めた。 二回目の滞在では、共同研究者と共にコルドバ郊外のザフラー宮殿にて発掘調査を行い、出土した建築遺構および部材の写真測量や実測などを中心に行い、独自データの採取に努め、またザフラー宮殿附属博物館にて行われた会議で口頭発表も行った。帰国後はデータ整理を行い、主にウマイヤ朝の柱頭の3Dモデルの作成を行ってきた。現時点でこの調査で記録した遺物のほぼすべての3Dモデル化が終わり、プロポーションの分析へと順調に進んでいる。 三回目の研究滞在では、共同研究者と打ち合わせ、シンポジウムの構想、今後の実測調査の準備について話し合い、また、海外文献収集を研究所附属図書館にて行い、一年度目の成果発表に向けて尽力した。当時スペインでのコロナウィルス蔓延の恐れがあり、三月上旬にて、滞在を切り上げ帰国した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りスペイン・国立ドイツ考古学研究所マドリード支部に研究滞在を行い、発掘調査も十分に行え、データも集まってきている。3月上旬で切り上げた共同研究先の文献調査を今後追加で行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で、6月に予定していたスペイン・国立ドイツ考古学研究所マドリード支部への研究滞在は、新型コロナウィルスの流行により10月に延期となった。万が一、今年度海外拠点へ研究滞在ができない場合は、来年度に延期し、今年度は昨年度集めたデータにて当初予定していたものよりも若干短めの論文を発表することにする。また、6月にマドリード、コルドバで予定していた諸博物館での実測調査も、中止になり、申請しなおす必要があるため、ウィルス蔓延が収まり博物館の再開次第、順次手続きに入る。
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Research Products
(1 results)