2020 Fiscal Year Research-status Report
ロシアにおけるネオ・ユーラシア主義の再検討―アジアと新興国の視点から
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18KK0329
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
浜 由樹子 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (10398729)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | ネオ・ユーラシア主義 / 地政学 / ファシズム概念 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は海外の研究機関での国際共同研究を計画の基本としているが、新型コロナ・ウィルス感染症の世界的な拡大を受け、予定していた期間中の渡航が叶わず、また、所属予定の機関でも海外からの研究者の受け入れを停止しているため、2020年度はほとんど進展をみることができなかった。参加を予定していた国際学会もすべて延期・中止となったので、学会での成果の発表やフィードバックを受けることもかなわなかった。 渡航前にできることとして、共同研究者へのプロポーザルとして、英語での論文執筆を進めているが、ロシアでの(公文書を含む)一次資料の補強ができない状況であるため、基課題で収集済みの二次資料に大きく依拠するものとなっている。 新たに入手した二次資料を整理し直す過程で、書評を1本、論文を1本執筆したが、これらは掲載待ちの状態で、未刊行である。 今後、渡航の目途がいつ頃立つのかがまったく不透明だが、オンラインでも実施可能な海外の研究者との共同研究の形態、内容の修正を考えていく必要があるだろう。 また、ネオ・ユーラシア主義とも地政学とも関係の深い「ファシズム」概念を、ロシアの地域的文脈の中で再検討するという方向に研究テーマを展開させており、研究の重層化を試みているところである。これは、アジア、とりわけ日本においても重要なトピックであるため、本研究の目的の基本路線は同じでありながらも、より広がりと厚みを持たせることにつながると見込んでいる。この研究成果は、2021年度中に刊行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ・ウィルス感染症の世界的な拡大を受け、予定していた期間中の渡航が叶わず、また、所属予定の機関でも海外からの研究者の受け入れを停止しており、再開の目途も立っていない。参加を予定していた国際学会もすべて延期・中止となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航がいつ可能になるか、渡航先の機関がいつ海外からの研究者受入を再開するかは不透明なままである。今後、感染症の拡大状況やワクチンの普及状況を見ながら、渡航先の変更・調整も含めて検討する必要が生じるかも知れない。 また、このような状況下でも進めることが可能で、なおかつ二次資料とインターネット上で公開されている資料に依拠する割合が高くなるが、本研究課題のさらなる展開を期待できるテーマを追加で設定している。
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