2020 Fiscal Year Research-status Report
アフリカ大型類人猿の保全と地域開発の統合に向けた研究成果の国際発信と社会実装
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18KK0331
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
松浦 直毅 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (60527894)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | アフリカ / 大型類人猿 / 生物多様性保全 / 持続可能な開発 / 住民参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アフリカ大型類人猿の三つの野外研究拠点(ガボン:ムカラバ、コンゴ民主共和国 (DRC)、タンザニア)において人類学的研究を実施し、その成果をふまえて地域に根ざした有効な保全システムの考案することを目的とした研究課題(「人と動物の共存の文化的基盤にもとづくアフリカ大型類人猿の保全と地域開発の統合」若手A:2017~2020年度)を基課題として、その成果を幅広く国際発信するとともに社会実装することを目的としている。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、予定していたフランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市におけるワークショップをすべて中止せざるを得なくなった。フランスとイギリスの海外共同研究者や、アフリカ3カ国の現地カウンターパートとは、メールやオンライン会議システムを通じて情報交換や研究内容にかんする議論を続け、渡航再開に向けた準備を整えた。渡航できない状況下で、これまでに蓄積されたデータの分析を進め、その成果として、日本アフリカ学会で研究発表をおこなうとともに、ガボンのゾウによる獣害、DRCの資源利用と地域開発に関する英語論文をそれぞれ執筆して国際学術誌に投稿した。社会実装の一環として、NPOの活動と連携してDRCにおける取組を広く一般に紹介する連続ウェビナーを開催し、その動画を一般公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大のため、予定していたフランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市におけるワークショップをすべて中止せざるを得なくなったため。一方で、これまでに蓄積されたデータの分析や成果発表は順調に進んでおり、海外共同研究者や現地カウンターパートとはメールやオンライン会議システムを通じて情報交換と議論を続けていることから、渡航ができるようになれば、すみやかに計画を実施できる体制は整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果のとりまとめはできているので、その国際発信と社会実装を推進する。新型コロナウイルス感染症の状況を注視しながら、フランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市におけるワークショップを実施する。感染の収束が見えずに渡航できない状況が続くようであれば、メール、SNS、オンラインツールなどを活用して海外研究者と連携するとともに、アフリカ3カ国におけるワークショップについてはオンライン会議システムを併用して対応する。
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