2021 Fiscal Year Research-status Report
アフリカ大型類人猿の保全と地域開発の統合に向けた研究成果の国際発信と社会実装
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18KK0331
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
松浦 直毅 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (60527894)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | アフリカ / 大型類人猿 / 生物多様性保全 / 持続可能な開発 / 住民参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アフリカ大型類人猿の三つの野外研究拠点(ガボン:ムカラバ、コンゴ民主共和国 (DRC)、タンザニア)において人類学的研究を実施し、その成果をふまえて地域に根ざした有効な保全システムの考案することを目的とした研究課題(「人と動物の共存の文化的基盤にもとづくアフリカ大型類人猿の保全と地域開発の統合」若手A:2017~2021年度)を基課題として、その成果を幅広く国際発信するとともに社会実装することを目的としている。2020年度にひきつづき2021年度も、新型コロナウイルス感染症の影響によって渡航が禁止されたことによって、計画していたフランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市に渡航しておこなうワークショップはすべて延期せざるを得なくなった。一方、フランスとイギリスの海外共同研究者、アフリカ3カ国の現地カウンターパートとは、メールやオンライン会議システムを通じて情報交換や研究内容にかんする議論を続けている。2021年8月にガボンで開催された人とゾウのコンフリクトに関する研究者と政府関係者による会議、10月にイギリスで開催された人類学と保全に関する国際学会にオンライン参加し、2022年2月にはガボンの共同研究者と研究体制の整備について話し合った。おもな成果として、『アフリカ研究』誌において保全と開発に関する日本語レビュー論文を刊行するとともに、DRCの調査地設立50周年を記念する英語論集に英語論文を寄稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響が長く続いているため、フランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市におけるワークショップ実施の計画を延期せざるを得なかった。オンラインでの議論や打ち合わせは滞りなく進んでおり、渡航ができる状況になれば、すみやかに計画を遂行できる。
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Strategy for Future Research Activity |
諸々の状況から渡航再開の目途が立ちつつあり、ひきつづき新型コロナウイルス感染症の状況を注視しながら、フランスとイギリスでの在外研究と、アフリカ3カ国の主要都市におけるワークショップの実施を目指す。かりに、感染再拡大などによってふたたび渡航できない状況になるようであれば、アフリカ3カ国におけるワークショップについては完全オンラインのかたちで開催する。
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