2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18KK0332
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
三田 順 北里大学, 一般教育部, 准教授 (20723670)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | ベルギー / スロヴェニア / マーテルランク / 境界 / 幻想 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度末から全世界的に流行している新型コロナ感染症の影響により、予定していた渡航先機関のリュブリャーナ大学から、三月後半に急遽渡航の延期を求められる事態となり、2020年4月から一年間予定していたスロヴェニアへの渡航が無期延期となった。本来2020年度に予定していた研究計画は渡航先の施設を利用することを前提としたものであったことに加え、エントリーが決定していた三つの国際学会もすべて一年の延期ないし中止となったために研究計画の大幅な見直しを迫られた。これを受けて、2020年度が最終年度となっていた基課題に重点を置くこととし、本研究課題について当座は、日本で収集可能な二次文献の購入、すでに入手済みの資料の読み込みと整理、および研究計画の見直しに充てる方向に修正を行った。当初の見込みでは、2020年度後期からの渡航が可能になることを期待していたが、最終的にそれも不可能となったため、web会議用の環境を整備するための機材(モニター、マイク等)の購入を行った。そうした中で年度後期からは理論的なアプローチでの研究にシフトすることで、年度末にはルーマニアのティミショアラ大学主催による国際コロキウム(オンライン)にエントリーし、マーテルランクの戯曲作品を手掛かりとして、文学作品における「境界性」の表象、および現実と幻想との関係を論じた発表を行うことができた。これについては論文として国際誌に投稿するために目下執筆を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要に記したように、2020年度に予定していた渡航が叶わなかったため、当初本年度に予定していた、本課題の主旨である渡航先での共同研究が無期限のペンディングとなっている。渡航先研究機関自体も閉鎖されている状況が続いており、渡航の延期を受け入れて頂いてはいるが、2021年5月現在においても依然として渡航の目途は立っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航先ではワクチン接種が比較的順調に進んでいるため、2021年度後期から渡航が可能になることを見込んで渡航手続きの準備は進める。研究については昨年度末に国際学会で発表した考察を外国語論文としてまとめつつ、一次文献への依存が少ない理論的な考察を引き続き進め、テーマに適ったオンラインの国際学会への参加を図って行く。
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