2020 Fiscal Year Annual Research Report
International Collaboration in Asia for the Support of the Liberal International Order
Project/Area Number |
18KK0338
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
市原 麻衣子 一橋大学, 大学院法学研究科, 准教授 (80636944)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2020
|
Keywords | 地域枠組 / 民主主義 / 市民的自由 / アジア / ラテンアメリカ / グローバル・ガバナンス / NGOネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
アジアにおける自由主義的国際秩序維持の方策に関する国際共同研究を行うことを目的とした本研究では、米国およびアジア各国に散らばる共同研究者に渡航して頂き、共同研究の成果を発表することなどを予定していた。しかし最終年度は、コロナにより移動ができなくなるなど、制限下で研究活動を行うことを余儀なくされた。そのため、スタンフォード大学で5月に予定していた共同研究成果の発表を取りやめ、全体としてのスケジュールを若干後ろ倒しすることとなった。 しかし渡航不能となり旅費に費用が掛からなくなった分、大学院生を科研費技術員として雇用し、データ収集などに当たってもらうことで、研究のペースは概ね維持できた。 共同研究全体としては、リサーチデザインを研究代表者が策定し、これを共同研究者と共有することで一体性のある共同研究を進展させる必要があったため、毎月末に共同研究者に論文ドラフトを送付し、これをベースに共同研究者の研究を進めて頂いた。そして9月にはアメリカ政治学会(American Political Science Association)において本共同研究のパネルを開催した。この研究結果を学術雑誌の特集号として出版しようと企画書を提出したが、雑誌サイドから共著論文の形に圧縮することを勧められたため、それに向けて作業を行っている。 またそれ以外にも、本研究プロジェクトの一部分を切り取った形で論文を執筆したりウェビナーで講演をしたりした。その際、2019年から続いた香港でのデモに対する弾圧やコロナ下におけるアジアでの自由の抑圧にも引きつけ、自由主義的国際秩序維持に向けたアジアにおける国際連携について執筆・講演した。研究成果は各種学術雑誌をはじめ、Asia Democracy Research Network、Asia Democracy Chronicles、日本国際交流センターなどにおいても発表した。
|
Remarks |
スタンフォード大学教授陣のうち、本研究にはフランシス・フクヤマ教授よりもラリー・ダイアモンド教授が強い関心を寄せて下さったため、ダイアモンド教授との連携を強化した。その他にもニランジャン・サフー主任研究員(オブザーバー・リサーチ財団)、盧業中教授(台湾政治大学)、リン・リー副主任(全米民主主義基金)を海外共同研究者として研究を行った。
|