2022 Fiscal Year Research-status Report
Public Finance and Democracy in the Philippines and Malaysia: Executive-Legislative Relations and Colonial Legacies
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18KK0353
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
鈴木 絢女 同志社大学, 法学部, 教授 (60610227)
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Project Period (FY) |
2019 – 2023
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Keywords | 財政 / マレーシア政治 / フィリピン政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに収集した財政データを利用して、財政をめぐる国内政治と外交政策とのリンクをひもとく論文(鈴木(2023年))を出版した。本論文は、財政資源を利用した政府系投資機関のミスマネージメントや資金流用が国内での政治的争点となり、さらに損失の補填のために外国の政府機関が資金を提供する場合に、外交政策選択の自由度が、資金を提供する外国の意図によって狭められることを明らかにした。 また、同論文とSuzuki (2023) は、外交分野の論文であるものの、植民地期から独立期にかけて作られた自己イメージや国家のあり方が再生産される傾向にあることを指摘しており、植民地の遺制という観点で、本研究課題にとって意義のある成果となった。また、海外の共同研究者による共著論文(Dulay, Menon, Hichken and Holmes, 202; Dulay, Menon, Hicken and Holmes 2022) では、フィリピンの植民地期から1980年代までの歴史認識に関するサーベイデータに基づき、これが最新の大統領選挙の結果を説明することが明らかにされている。 2021年度に出版した新型コロナウィルスによるパンデミック下での財政分配に関するフィリピンとマレーシアの国家の比較研究は、海外の共同研究者とともに共著論文として執筆している。 なお、昨年度と同様、渡航制限やアーカイブの利用制限のために、海外出張によるデータ収集は断念せざるをえなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外渡航制限やアーカイブの使用制限等により、新たなデータの収集は叶わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、フィリピンとワシントンDCで資料収集し、フィリピンの植民地期から独立期の財政をめぐる行政と立法の取引状況を、文書から紐解くことを優先する。 また、2020-2021年のパンデミック時の財政側面からみた東南アジア各国の振る舞いに関する比較研究は、早急に学術論文としてまとめて投稿する。
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Research Products
(4 results)