2023 Fiscal Year Annual Research Report
Recurrent Bubbles, Economic Growth, and Business Cycles
Project/Area Number |
18KK0361
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
陣内 了 一橋大学, 経済研究所, 教授 (50765617)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2023
|
Keywords | 資産価格バブル / 繰り返しバブル / 経済成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、これまでの研究成果をまとめ、国際的に評価の高い英文学術誌に掲載した。論文は注目を集め、全米経済学会のホームページ上のコラムResearch Highlightにも取り上げられた。研究成果を周知するために、日本語の解説記事も執筆し、和文の学術誌「経済研究」に掲載した。 研究期間全体を通じての成果は、「繰り返しバブル」を取り込んだ経済モデルの分析を進めたことである。このモデルは、資産価格バブルの新たな負の側面を捉えるところに革新性がある。すなわち、将来の資産価格バブル発生が予見されると「富効果」が生まれ、それが現在時点において投資や労働供給を押し下げ、経済成長を鈍化させるというメカニズムに起因する経済厚生上の損失である。この視点は、既存の資産価格バブルに関する研究では注目されていなかった。このコストを様々な角度から検討して理解を深め、多くの研究成果を得た。 繰り返しバブルの研究を核にしつつ、関連する研究分野の課題にも取り組み、そこでも重要な成果を得た。資産価格バブルに関する研究の動向をサーベイし、その日本経済への含意をまとめた論文を査読付きの和文学術誌に掲載した。資産が突然、市場で売りにくくなるという「流動性ショック」が資産価格にどのような影響をもたらすかを理論的に調べる研究を行い、成果を国際的に評価の高い英文学術誌に掲載することも出来た。日本の家計異質性に関するサーベイデータを調査する中で、インフレ予測と消費行動に関する興味深い知見を得たため、論文にして国内の査読付き学術誌に掲載した。資産価格バブルに関する研究のサーベイ論文を執筆し、査読付きの和文雑誌に発表した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Int'l Joint Research] Royal Holloway,University of London(英国)2020
Year and Date
2020-01-21 – 2020-02-04 | 2022-11-012022-11-15 | 2023-03-012023-03-15 | 2023-08-182023-09-03
Country Name
UNITED KINGDOM
Counterpart Institution
Royal Holloway,University of London
Co-investigator Overseas
Tomohiro Hirano
Department
Department of Economics
Job Title
Associate Professor
Change Date
2019年11月27日
-
-
-
-
-