2021 Fiscal Year Research-status Report
Dynamics of spontaneous symmetry breaking in Fermionic superfluids
Project/Area Number |
18KK0391
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
竹内 宏光 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (10587760)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2022
|
Keywords | フェルミ超流体 / 自発的対称性の破れ / 位相欠陥 / 量子渦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研費研究の渡航先であるベルギーは、欧州の中でも新型コロナウイルスの流行に関する規制が比較的厳しい国である。当初は2020年度に渡航を開始する予定であったが、世界的パンデミックの状況を考慮しつつ、所属する部局および渡航先の受け入れ研究者との調整の末、2年間の延期を決定し、2022年度4月より渡航開始することにした。2020年度内は、渡航先の受入れ研究者と遠隔で打ち合わせを実施しながら共同研究を実施していたが、研究者の全体的な研究活動の効率を図るために、2021年度は本科研費による国際共同研究の規模を縮小して実施した。 2021年度後期に入っても世界的なパンデミックに終息の兆しは見られなかったが、2022年4月の渡航開始が、本科研費研究を延長できる限界の期日であったため、長期渡航に必要なビザの申請手続きを10月頃から開始した。上述のとおり延期した計画通りに研究を遂行するためには、2022年1月頃から渡航先の受入れ研究者との共同研究を本格化させる必要があったが、2021年末から2022年初めにかけて再び世界的な感染流行の波が到来した。渡航先の受入れ研究者とメールで協議した結果、2022年4月の渡航は不可能と判断した。2022年4月現在においても渡航開始の目処が立っていない。 このような中途半端な状況下で本科研費研究に従事することは非常に非効率であり、自身の全ての研究活動を全体的に捉えた時に、その進捗に深刻な影響を与える。そうなっては取り返しがつかないため、渡航開始の見通しがつくまでは本科研費研究は実質的に中断するつもりである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要に記載の通りである。
|
Strategy for Future Research Activity |
本科研費研究の目的は、冷却原子気体フェルミ超流体の自発的対称性に関わる動的現象を記述する理論を構築し、もっと複雑な系である異方的超流動3Heの動的理論の構築に繋げることである。前者の理論をベルギーのグループと共同研究することで発展させる計画であったが、上述の事情により研究は計画通りに進んでいない。いつまでも渡航できない状況が続くようであれば、可能な範囲で後者の理論の構築に着手しておくことが望ましい。その場合、共同研究を実施する渡航国が変更されるため、本科研費を使用することが出来ないが致し方ない。
|
Research Products
(14 results)