2019 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between short-term slow slip event, intraslab earthquakes and stress change in the oceanic slab
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18KK0392
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
北 佐枝子 国立研究開発法人建築研究所, 国際地震工学センター, 主任研究員 (10543449)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | スロースリップ / スラブ内地震 / 地震波減衰構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,令和2年度に開始する長期在外研究の準備のため,計算機環境の構築等を行った.また,長期渡航の事前準備として2箇所の渡航先の研究者との研究打ち合わせも行なった.南カリフォルニア大学のHeidi Houston教授との研究打ち合わせは,紀伊半島で得られた短期的スロースリップの発生時に見られるスラブ内における応力場の時間変化について,ニュージーランドでの研究結果との議論を行った.ニュージーランドでのデータとの比較することにより,日本の地震データの震源決定精度の高さを鑑みると空間変化を見ることができるのではないかと考え,それをもとに応力変化の空間変化を見たところ,スラブマントルとスラブ地殻の応力変化はパターンが異なり,またスロースリップのすべり域よりも海溝軸よりの地域での応力変化がより大きくなることを見つけることができた.カルフォルニア大学バークレ校のRoland Burgmann教授との研究打ち合わせでは,短期的スロースリップの発生前後における地震波速度および減衰構造の時間変化との議論の重要性について今後検討事項とすることを確認した.これらの議論で得られた内容は,12月に開催された米国地球物理学会の秋季大会にて招待講演として発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では本研究計画は本年度3月開始だったが,本年度11月頃から開始したため,まだ本計画を開始したばかりであり,12月の米国出張にて受入研究者との研究打ち合わせを行ったのみであるが,ほぼ予定通りには進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
渡航予定の大学が,3月より大学関係者の入構に関して制限を行っている関係で,長期渡航時期を数ヶ月遅らせることとなった.日本や現地での情勢に注意しながら,研究活動を実施できるように努める.
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Research Products
(2 results)