2022 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between short-term slow slip event, intraslab earthquakes and stress change in the oceanic slab
Project/Area Number |
18KK0392
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
北 佐枝子 国立研究開発法人建築研究所, 国際地震工学センター, 主任研究員 (10543449)
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Project Period (FY) |
2019 – 2023
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Keywords | 短期的スロースリップ / スラブ内地震 / 応力場 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、8月に2週間、11月に1週間米国に渡航し、本課題の研究課題を遂行した。 8月の渡航では、米国西海岸の複数の大学(UCバークレ、スタンフォード大学およびカリフォルニア工科大学)を訪問し、スロー地震及びスラブ内地震に関する在外研究活動を行い、日本地震学会秋季大会などの会議での学会発表の予稿を複数仕上げた。UCバークレ校では、測地学社のRoland Burgmann教授、火山学者のMichael Manga教授や、複数の研究員、ポスドクと研究打ち合わせを複数実施した。スタンフォード大学では、地震学者のGregory Beroza教授、測地学者のPaul Segall教授、ポスドク、学生と個別に研究打ち合わせを実施した。それらにより、機械学習による地震波形からのP波とS波の到着時刻の自動読み取りに関する最新の研究成果の情報(論文未発表)を知ることができた。カリフォルニア工科大学では、地震学者のAllen Husker教授とは、西日本とメキシコとの地震活動に関して知見交換を行い、測地学者のJP Avouac教授とは、スロー地震の準備過程に、岩石の塑性変形が関わる可能性について議論いただいた。他に、DASを用いた地震学的研究を実施するZhan助教、Biondi研究員とも個別に議論を行った。
11月には南カリフォルニア大に赴き、地震データ解析研究の打ち合わせ、追試、論文作成等を行った。加えて、南カリフォルニア大学の近郊のカリフォルニア工科大学にも出向き、金森博雄名誉教授等との研究打ち合わせも行い、日米の最新の研究動向に関する知見交換も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に主な渡航先として記したUCバークレと南カリフォルニア大学にて、2022年8月と11月にそれぞれ在外研究を行うことができた。11月の渡航では、東北地震の後のスラブ内地震への影響に関する研究など、米国の共同研究者がメインで行う共著論文の研究を対面で十分に進めることができた(現在トップジャーナルにて査読中)。他にも研究動向の把握ができ、研究内容の高度化に資する情報が得られた。また、途上国を含む地震活動に関する情報共有や、機械学習などの最先端研究を用いた研究成果について動向を把握できた。渡航時に親交を深めたAllen教授には、日本地球惑星連合2023年春季大会で私がコンビナーを務めるセッションでの招待講演をしていただくことになるなど、在外研究の機会を最大限活かしている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の蔓延の関係で、現地に渡航した時に対面で打ち合わせが行えなかった人が一部でた場合が、南カリフォルニア大学とスタンフォード大学の合計2人あった(8月の渡航時のスタンフォード大学のEllthworth教授と南カリフォルニア大学のHouston教授との会議は、zoomを用いて実施)。南カリフォルニア大学のHouston教授の研究室からマサチューセッツ工科大学へ異動したFrank博士との打ち合わせについて、何らかの形で実施できるように調整中である。研究期間を延長することにより、これらの研究者との研究打ち合わせや在外研究などを実施する予定である。
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Research Products
(5 results)