2021 Fiscal Year Research-status Report
遠紫外表面プラズモン共鳴を利用したバイオイメージングセンサー研究
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18KK0396
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田邉 一郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (80709288)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | バイオセンサー / プラズモニクス / 紫外 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に引き続きCOVID19の影響により、2021年度中の渡米はかなわなかった。しかし、本助成をもとに推進した国際共同研究の結果の一部を、研究代表者を含む共同出願として米国特許に仮申請するにいたった。また、現在は本申請に向けて準備をすすめている。 本研究では、日本で開発した紫外域を活用した表面プラズモン共鳴センサーと、アメリカで開発した(可視)表面プラズモンイメージングセンサーを組み合わせることで、全く新しいバイオイメージングセンサー開発につなげるものである。これまでの共同研究により、研究代表者がこれまでに開発をすすめてきた紫外域でも動作するセンサーチップを、米国共同研究先のバイオイメージングセンサーと組み合わせることで、広いセンサー動作範囲と非特異的吸着の抑制というバイオセンサーとしての強みが明らかとなった(2020年度中に論文として掲載済み)。 また、研究代表者が精通しているプラズモニクスの電磁場計算技術を共同研究先のデバイス設計にも応用し、紫外~可視域の各波長で最適なセンサーチップ構造を検討するにも至った。日本においては、紫外域でのバイオセンサーとしての実用をすすめるべく、フロー測定システムの構築をすすめ、さらにチップ表面への修飾も実現し、現在までに修飾分子への特異的吸着の検出を示唆する結果が得られている。 これらの研究を推進するにあたって、共同研究先とはオンラインで密接な情報共有をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響により共同研究先に渡航できなくなり、オンラインでの議論を通じた共同研究推進にとどまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
世界情勢により渡米がかなわない状況が続いているものの、2019年度の滞在期間中に研究代表者が共同研究先で習得した技術と、オンラインでの共同研究先からのレクチャーにより、当初の目的の一つである紫外バイオセンサーの実現は視野に入っている。これを日本国内において実現するとともに、さらにイメージング技術の実現も目指す。また、これまでの共同研究で獲得された知見をもとに、共同研究先においても可視域での高機能バイオイメージングセンサーの開発を共同研究の一環としてすすめていく。
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