2020 Fiscal Year Research-status Report
複合レーザ計測による高圧・希薄乱流予混合火炎の火炎構造の解明とプラズマ利用制御
Project/Area Number |
18KK0400
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
志村 祐康 東京工業大学, 工学院, 准教授 (30581673)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | 乱流燃焼 / 予混合火炎 / 燃焼制御 / レーザ計測 / プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,高強度乱流・高圧条件下の希薄乱流予混合火炎の燃焼特性,燃焼不安定性及び燃焼振動特性を火炎構造の観点から明らかにすること,さらに得られた知見に基づいて燃焼制御手法,特にプラズマを利用した制御手法を構築することを目的としている. 2020年度は,新型コロナウィルス感染症拡大のため当初予定していた渡航を実施できず,主に研究代表者の所属機関において複合レーザ計測による希薄乱流予混合火炎の燃焼振動時の火炎構造特性とプラズマ利用制御法の検討を進めるとともに,昨年度の渡航(渡航先:米国・マサチューセッツ工科大学(MIT))での計測結果に関わる議論を進めた.スワール型燃焼器に平面レーザ誘起蛍光法及びステレオ粒子画像流速計からなら複合レーザ計測を適用することで,燃焼振動遷移時の乱流火炎構造が様々なモードの組み合わせから燃焼器の縦方向モードが卓越することを明らかにし,燃焼振動制御のための新たな知見を獲得した.また,誘電体バリア放電プラズマアクチュエータを適用した流動場に高速度ステレオ粒子画像流速計を適用し,特に燃焼室流入口の外側せん断層に与える影響を明らかにした.これらの計測結果はMITのオンラインセミナーで発表し,意見交換を行った.また,昨年度のMIT渡航時に取得したデータのうち特に燃焼器の固有モードに依らない流動に起因した周方向モードに関する議論を進めた.ナノ秒パルス放電プラズマの火炎基部安定性向上への寄与を燃焼反応の面から明らかにするために,プラズマ反応を含んだ燃焼反応解析を進めた.非平衡プラズマが燃焼振動制御時の火炎温度に与える影響の検討のためにコヒーレント反ストークスラマン散乱分光法(CARS)及び二波長PLIF計測の構築を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本国での複合レーザ計測及び昨年度の渡航時のデータを用いて研究は進められているものの,新型コロナウィルス感染症拡大抑制対策のため当初予定していた渡航が不可能となり,その渡航により実施予定であった内容は十分に進められておらず,また今後実施できる見通しも立っていないため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた実験データを用いた解析を進めるとともに,今後も海外への渡航制限が容易ではないと見込まれるため,渡航時に実施予定であった実験内容を研究代表者の所属研究機関にて実施できるよう準備を進め,共同研究で訪問を予定していた研究者とはデータの解析及び議論を行うことで共に研究を進める.
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