2019 Fiscal Year Research-status Report
Study of ellipsoidal inclusions in elastically strained optical fiber
Project/Area Number |
18KK0401
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
古川 怜 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (50589695)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2021
|
Keywords | プラスチック光ファイバー / 異方性介在物 / 弾性変形 / 複屈折相殺効果 / 界面ゲル重合法 / 共重合比 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、複屈折相殺効果のある共重合体をコアとするポリマー光ファイバーを使い、その内部に強い形状異方性を持つ低分子を分散させ、ファイバーの変形に伴い分散させたドーパント分子の配向を包括的に調査するものである。スペイン バスク大学 Zubia教授らのチームはローダミン6Gが分散した光ファイバーの色素濃度分布を実験的に調査する手法を確立しており、提案者らが学内で作製した光ファイバー試料について、本課題においては、その手法の拡張を含めた共同研究体制を予定している。 当該年度は、実際の派遣を次年度に控えていたことから、共同研究先であるバスク大学との準備調整作業や情報交換を主に実施した。本学では、界面ゲル重合法を使って作製する三元共重合比がプリフォーム半径方向で一様ではないことに着目し、同方法にてコアの重合速度を変えた数サンプルのプリフォームを作製し、屈折率分布の異なる三元共重合体プリフォーム試料を準備した。三元共重合比は複屈折相殺効果を得るために厳密に決定されるものであるため、導波部でその組成が一定でないことは当該光ファイバーの偏波伝搬モデルを構築する上で、不確定要素となり望ましくない。 令和2年度現在、予定通りの渡航が難しい状況であるため、渡航スケジュールの変更を予定している。その一方、共同研究体制に変更は無く、学内で実施できる検討を進める。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度の後半期の渡航を予定していたため、これまでの進行に遅延はない。一方、令和2年度上半期現在、派遣予定先のスペインでは我が国からの渡航者の入国制限が行われているため、今後は計画の変更が必須となる見込みである。
|
Strategy for Future Research Activity |
屈折率分布の異なる三元共重合体プリフォーム試料を光ファイバー化し、それぞれの部分モード伝送を行い、消光比のモード依存性を調査する。このことにより、界面ゲル重合法により作製する三元共重合体コアが今後の評価にふさわしいものかを判断する。並行して、異なるアスペクト比の色素を添加した三元共重合体プリフォームの評価を行う。
|
Research Products
(5 results)