2021 Fiscal Year Research-status Report
反射往復型デトネーションサイクル伝播維持機構の解明とその工学的長所の探求
Project/Area Number |
18KK0404
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40710067)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2022
|
Keywords | 反射往復爆轟サイクル / シュリーレン光学可視化 / 化学自発光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、独自に提案する反射往復爆轟サイクルの原理を解明し、爆轟エンジンの優位性(小型燃焼器での高い比推力、圧力ゲイン燃焼)を示すことである。2021年度は、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で渡航せず、日本国内での研究を実施し以下の新たな結果を得た。 ガスエチレン‐ガス酸素を用いた反射往復爆轟サイクル(RSDC)のシュリーレン光学可視化と化学自発光観測を同時に実施し、これまで困難であった混合気充填過程と主燃焼領域の関係を初めて捉えた。これにより、爆轟伝播モードを支配していると考えられる混合気充填高さhと爆轟波発現条件を定量的に得ることに成功した。反射壁間距離W=45mmおよび25mmの2つの燃焼器を用いた可視化実験の結果、RSDCでの爆轟モード(波数nや伝播速度)は、無次元爆轟波伝播距離であるW/(n×h)で3±0.6の範囲で発生することが示された(Taguchi et al., Combustion and Flame, 2022)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、当初2020年4月からの1年間で予定していたカルフォルニア工科大学のシェパード教授との共同研究が実施できない状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年4月からカルフォルニア工科大学(CALTECH)での1年間の研究を開始した。本研究期間中に、CALTECHでは基礎研究によって圧力ゲイン燃焼を妨げている原因を解明する。同時に、名古屋大学において燃焼実験を実施し、構築した損失モデルの妥当性を確認する。
|