2021 Fiscal Year Research-status Report
Suppression of anomalous transport in Hall thrusters
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18KK0406
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 直嗣 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (40380711)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | 電気推進 / ホールスラスタ / 異常輸送 / 擾乱 / プラズマ計測 / 原動機・推進 / プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
8月から渡航予定であったが、国内の感染状況および現地の状況、また学内の学生のケア等を総合的に鑑み、渡航を一年間延期することにした。そのため、本年度渡航先で実施予定であった実験に関しては実施できていない。しかしながら、受け入れ先はその実験で予算を獲得しているため、実施予定であった実験をする必要があり、受け入れ先の大学院生が代わりに実施した。そのため渡航後に行う共同実験の再検討が必要となり、WEB会議ベースで議論を進めている。現在のところ、新しいレーザーを購入して従来の10倍の効率で時間分解計測が可能かの検証実験を予定している。 延期期間中は、国内において、強みである時間分解計測を実施した。まずはナノ秒レーザーを用いたレーリー散乱計測の予備実験を行った。ハイブリッド検出器とともに、4GHz帯域のオシロスコープを用いて時間分解能を上げ、さらに一つ一つの波形データを収集・解析することで、データ量を大幅に増やし解析した。その結果として、これまでの最小限界感度を半分に向上させることに成功した。得られた結果はナノ秒レーザーでの結果であるため、パルス幅が1/10以下であるピコ秒レーザーに変更することでよりノイズと信号の区別が可能になり、1桁以上の限界感度の向上が見込めることが明らかになった。並行して光励起を避けるための光学系の変更が必要不可欠であることがわかり、集光径の拡大とともに、波長の変更が可能かの検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渡航できていないため、実施予定であった実験はできていないが、その代わりにこちらの持っている技術にさらに磨きをかけることができたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航前にピコ秒レーザーを用いた実験を実施するとともに、渡航後は渡航先の施設と設備を使っての高感度。高時間分解能計測に取り組み、異常輸送の解明に役立つ計測技術を構築するとともに、異常輸送に関する国際拠点づくりに取り組む。
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Research Products
(9 results)