2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel low-temperature gasification technology that can produce fuel gases highly efficiently by intensifying the catalytic effects of metals
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18KK0408
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
伏見 千尋 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50451886)
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Project Period (FY) |
2019 – 2020
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Keywords | ガス化 / 付着炭素 / 水蒸気 / 流動層 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では炭素微粒子を熱媒体・タール捕集粒子として使用した際の、気泡流動層ガス化炉における付着炭素とチャーの850 ℃付近での水蒸気ガス化の反応性について実験的に明らかにした。ダウナー型熱分解炉直下にBFBガス化炉を接続した実験条件下で熱媒体兼 Tar 吸着剤として炭素粒子を用いた石炭ガス化実験を行った。生成したガスの経時的な定性及び定量分析によりガス転化率の時間変化を解析した。供給した炭素の粒子量が少ない領域では、炭素粒子比の増大に従い、初期ガス化速度が上昇した。ある一定以上の炭素粒子を供給した場合は、炭素粒子比に関わらずほぼ等しくなることを確認した。また、ガス化反応後の炭素粒子を SEM 観察することで、使用した炭素粒子比が小さいほど、付着炭素が多く存在することを確認した。さらに、GC-MSで付着炭素を測定した結果、供給した炭素粒子の量が多いほど、 付着炭素の分子量が小さくなる傾向があることが分かった。 H2OとCO2で活性化したチャーを用いて、タールの改質反応を行った。CO2改質したチャーの方が活性が低いことが分かった。これは、チャー中のOが少ないことが理由として考えられる。タール改質反応の後のチャーには、H2Oを用いた場合の方がCO2を用いた場合よりC-O構造が多く存在したことから、これがH2Oでのタール改質活性が高いまま維持されていた理由であると考えられる。 なお、当初予定していたNaを付加した炭素を用いてガス化実験を行ったところ、石英製の熱分解炉とガス化炉を激しく損傷したため、数回の実験をもって終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱分解直後のタール由来の付着炭素について、供給した炭素粒子の量によって反応性が異なるという新しい知見を得ることができた。国際共同研究の成果として、国際共著論文(Q1 journal)を1報出版することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
付着炭素のガス化反応性の反応機構における炭素表面の影響について詳細を明らかにすることにより、熱分解直後のガス化反応性のさらなる向上を図る。この反応機構について、引き続き先方の大学と議論を進めて国際共同研究の推進を図る。
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Research Products
(4 results)