2019 Fiscal Year Research-status Report
Alignment Control of Self-ordered Nanodots for Novel Functional Devices
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18KK0409
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
牧原 克典 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90553561)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | スーパーアトム / 発光デバイス / 量子ドット |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、渡航先であるドイツ・Innovations for High Performance Microelectronicsの200mmウェハプロダクトラインに設置してあるReduced-pressure CVDを用いてGeコアSi量子ドットの高密度・一括形成を試みるとともに、その発光特性を評価した。 具体的には、p-Si(100) 基板上に650℃ウェット酸化により膜厚~7nmのSiO2膜を形成した後、高真空熱処理によりSiO2膜の薄膜化を行った。その後、H2希釈SiH4ガスを用いたReduce Pressure CVDによりSi量子ドットを自己組織化形成した。その後、H2希釈GeH4およびSiH4ガスを用いて、予め形成したSi量子ドット上へのGeおよびSiの選択成長を行ったPL測定は、申請者所属機関において、検出器に電子冷却InGaAs、励起光源に半導体レーザー(波長:976 nm)を用いて行った。H2希釈SiH4ガスを用いたReduce Pressure CVD後のAFM表面形状像から、Si量子ドットが高密度・一括形成できていることを明らかにした。また、各工程におけるAFM像において、ドット面密度に顕著な変化は認められず、サイズ分布から算出した平均高さが各々増大していることから、GeコアSi量子ドットが高密度に一括形成されていることを確認した。さらには、断面のTEM-EDXマッピングにおいても、コア/シェル構造が明瞭に確認でき、Geコア高さはAFM像から得られた平均ドット高さの差と矛盾しない。形成したGeコアSi量子ドットの室温PLは、0.6~0.8eVにスペクトルが観測され、スペクトルは4成分で分離できるももの、LPCVDで形成したGeコアSi量子ドットに比べて均一サイズのドットが形成できていることに起因してスペクトル幅僅かに狭くなっていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
プロセスが大きく異なるため、当初、試料作成の難航を予想していたが、積極的に議論することで、最初の渡航2か月で試料作成の目途が付き、学会発表まで至ったため、当初の計画以上に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
Si基板表面の原子層改質およびナノ構造表面・界面における歪等の定量分析することで、均一サイズの極微細Si系ナノ構造が自己組織化的に二次元および三次元に規則配列するプロセスを構築する。これによりナノドットの空間制御技術を世界に先駆けて開拓し、革新的デバイスを世界に先駆けて実証する。具体的には、以下の2項目に力点をおいて、研究を推進する。 (1)IHPにおいて、Si微細構造三次元配列制御技術を高度化することにより、Siナノドットが三次元に規則配列した立体集積構造を作成し、規則配列ドット固有のドット間のトンネル結合がキャリア挙動に及ぼす影響を明らかにする。 (2)空間制御Siナノドットを申請者が基課題で確立した技術を用いて合金化(磁性金属ナノドット)することで、二次元平面内の磁性ドット間における電子・スピン相関を起源とする新奇な電子物性や機能を明らかにする。合金化反応制御および局所電気伝導特性は、研究協力者である大田晃生助教、池田弥央研究員(共に名古屋大学)が担当する。
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