2019 Fiscal Year Research-status Report
1分子・超分子集合体・生細胞の3階層を貫くモデル実験系を用いた細胞分裂機構の解明
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18KK0420
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 牧人 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (40609236)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | 細胞分裂 / 細胞骨格 / 人工細胞 / 分裂酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞分裂は細胞骨格の動的組替えで制御される。我々は、精製タンパク質を封入した人工細胞を用いて細胞質分裂装置の再構成に成功し、細胞分裂の仕組みを細胞骨格の自己組織化の観点から調べる手法を確立した。また、細胞分裂の制御に関わっている分子の力学応答性を光ピンセットを用いた1分子操作で明らかにしてきた。しかし、細胞分裂の仕組みの詳細を明らかにするためには、人工細胞で得られた仮説を生細胞で検証し、またその逆も行うことを何度も繰り返して仮説を検証することが重要である。そこで本研究では1分子・超分子集合体・生細胞の3階層における研究を同一のモデル生物で行うことで、細胞分裂機構の階層的理解を目標としている。
初年度は、本研究で長期滞在予定であるキュリー研究所(仏)のPhong Tran博士との議論のもと、翌年度以降の実験に必要な技術の習得および、分裂酵母の遺伝子組換えを行うためのプラスミドの作製を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、キュリー研究所のPhong Tran博士の研究室に長期滞在する予定であるが、本研究に先行して、京都大学の研究者海外派遣事業ジョン万プログラムにて同研究室に滞在し、分裂酵母および動物細胞を扱う基本的技術を教わった。一連の技術を習得するのに想定より時間がかかってしまったため、本研究課題はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
キュリー研究所のPhong Tran博士の研究室に長期滞在し、分裂酵母のライブセルイメージングを行う。細胞分裂に関与していると考えられる遺伝子を欠損させた遺伝子組換え体を作製しその影響を調べる。
当初は令和2年度の5月から滞在を計画していたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、滞在が開始できる時期がわからない。今の状況が長引くようであれば、計画の大幅な変更も検討する。
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Research Products
(1 results)