2022 Fiscal Year Annual Research Report
気管及び食道オルガノイドの立体構造の作成基盤確立と間充織極性化機構の解明
Project/Area Number |
18KK0423
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岸本 圭史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (70700029)
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Project Period (FY) |
2019 – 2022
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Keywords | 気管 / 食道 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
ES/iPS細胞から特定の細胞種へとを分化誘導することで進んできた再構成論的理解は、正確な組織の3次元構造と、3次元ダイナミクスの再構成が可能なレベルに至り、世界的に注目を集めている。本研究課題では、オルガノイド研究の分野において最先端の技術を有するシンシナティ小児病院と連携し、間充織を豊富に含む呼吸器ならびに、食道のオルガノイドを安定的に作出する技術基盤の樹立に挑んだ。これまでに報告されている呼吸器や食道を含む前腸由来の臓器オルガノイドは主に上皮組織によって構成される。したがって、本研究の本旨である上皮間充織の相互作用を解析する系を樹立するためには、臓器固有の間充織を作成し、上皮組織と融合する必要があった。本研究では、ヒトES/iPS細胞に対して正常発生の過程を模倣することによって、呼吸器・食道を含む多数の臓器固有の間充織を作成することに成功した。次に、呼吸器あるいは食道の上皮細胞と間充織細胞を融合することによって、生体の構造に近い間充織に上皮が包まれた3次元構造体をin vitroにおいて作成することができた。これらのオルガノイドの間充織細胞および上皮細胞では組織特異なマーカー遺伝子の発現を確認することができた。また、上皮組織と間充織間でのSHHシグナルによる相互作用を観察することができた。さらに、作製した食道オルガノイドは腎被膜下に移植することによって、より成長・分化した構造体へと成熟することに成功した。
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[Int'l Joint Research] シンシナティ小児病院(米国)2019
Year and Date
2019-12-10 – 2020-12-09
Country Name
U.S.A.
Counterpart Institution
シンシナティ小児病院
Co-investigator Overseas
Aaron M Zorn
Department
Developmental Biology
Job Title
教授
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