2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the TRP-TLR interaction in the pathogenesis of inflammatory diseases
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18KK0434
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 直紀 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80722842)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | TRPイオンチャンネル / Toll-like receptor / 歯周炎 / 歯肉上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年同定されたTransient receptor potential (TRP) タンパクは、温度、機械刺激、化学刺激などによって活性化されるユニークなイオンチャネルであり、環境センサーとして全身の臓器や組織に広く発現している。その構造と機能が明らかになるにつれ、このタンパクは細胞機能を制御することで様々な疾患に関連することが報告されている。 我々はこれまでに実験的歯周炎モデルマウスを用いた検討において、TRPチャネルタンパクスーパーファミリーのひとつであるTRPV1の活性化が歯周炎に対して抑制的に働くことを報告した。その詳細なメカニズムを解析する中で、TRPチャネルタンパクが誘導する細胞内カルシウムシグナリングがToll-like receptor(TLR)を介した自然免疫応答を制御している可能性が確認された。 その制御メカニズムが明らかとなれば、TRPチャネルをターゲットとした歯周炎の新規予防法・治療法の開発につながるだけでなく、自然免疫応答がトリガーとなる様々な炎症性疾患に対する創薬イノベーションが期待される。 本年度は、渡航先における自然免疫関連遺伝子改変マウスライブラリーおよび細胞内蛍光バイオイメージング技術を用いた実験の前段階として、これまでに報告されているTRP-TLR相互作用に関する文献的な情報収集と、in vitroにおける予備的な実験を実施した。具体的には、生体防御の最前線で機能する上皮細胞に各種TRPアゴニストで前処理後、TLRリガンドで刺激し、炎症性サイトカイン産生への影響を解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TRP-TLR相互作用に関する文献的な情報収集について、まとめた内容を総説として国際誌への投稿を行った。in vitroにおける実験においてもこれまでの予備実験におけるデータを有効に利用することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、in vitroにおける予備的な検討を進める。また、渡航先における自然免疫関連遺伝子改変マウスライブラリーの使用に向けて、実験計画等を綿密に検討する。
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Research Products
(18 results)