2020 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of physiological role of four CNS barriers in human based on the establishment of next generation transporter assay method
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18KK0446
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 康雄 東北大学, 薬学研究科, 講師 (70583590)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Keywords | 血液脳関門 / 輸送担体探索 / qGAP法 / qTAP法 / SWATH / プロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
スイス連邦工科大学と共同で、網羅的に輸送担体タンパク質の存在量(mole)を決定できる方法(qGAP法;quantitative Global Absolute Proteomics)を開発した。真のタンパク質存在量に対して、2、3倍以内の精度で絶対発現量を決定できることが示された。マウス肝臓を用いた解析の結果、輸送担体タンパク質以外に、受容体および酵素などあらゆる機能性タンパク質についても同等の定量精度で存在量を解明できることを実証した。ヒトの血液脳関門の膜画分における機能性タンパク質群の存在量を網羅的に決定することに成功した。さらに、血液脳関門以外の、血液脳脊髄液関門および血液クモ膜関門についても、網羅的なタンパク質存在量アトラスを構築した。In vivoの中枢関門におけるトランスポーターの輸送活性をin vitroから予測することは、薬物の脳移行性予測の観点で必須であるため、脳関門における輸送担体分子のタンパク質存在量とin vitro発現系における1moleタンパク質あたりの薬物輸送活性を統合することによって、in vivoの輸送担体の輸送活性を再構築する系を構築した。新型コロナウィルス感染症の流行のため、国外への渡航が制限され、スイス共同研究先で予定していた共同解析内容について実施することができなかった。この間、上述の実験・解析や論文執筆など、国内で実施可能な内容について実施し、複数の論文をpublishすることができた。新型コロナウィルス感染症の流行がおさまり次第、2020年度に実施できなかった計画を再開していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の流行のため、共同研究先のスイス連邦工科大学へ渡航することができなかったため、共同で実施を予定した実験・解析について進んでいないため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の流行がおさまり次第、2020年度に実施できなかった計画を再開していきたいと考えている。抗体を用いずに一斉に輸送担体の細胞膜局在を解明する手法を開発し、中枢関門の輸送担体のluminal/abluminal(apical/basolateral)局在を決定し、中枢関門における輸送分子機構の解明を進める予定で考えている。
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Research Products
(7 results)