2023 Fiscal Year Annual Research Report
Neural correlate for stress induced aggression
Project/Area Number |
18KK0468
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
山本 亮 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (30447974)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2023
|
Keywords | 攻撃行動 / 視床下部 / 分界条床核 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究の目的は、ストレスが個体の攻撃性を増強する、その脳内責任部位の神経活動を解析し情報をいかにコードしているかを明らかにする事である。ストレス負荷によるモデル動物を用い、ストレスと攻撃性にかかわると想定されている脳領域(分界条床核、視床下部内腹側核、内側視索前核)からシリコンプローブを用いたin vivoマルチユニット記録とGCampを用いたin vivo カルシウム測光を行い、光遺伝学と行動実験を組み合わせて、これらの脳部位の活動の変化がどのように攻撃性の増強につながるのかを明らかにする。本年度は、国際共同研究で得られた知見を活用し、シリコンプローブおよびneuropixels probeを用いた測定システムの構築を促進した。また、スナネズミを用いた新たな社会的ストレス負荷による攻撃性増強モデルの作成が順調に進み、マウスとは異なる角度からの攻撃性を調節する神経基盤の解析の初期基盤を築くことができた。スナネズミはマウスよりも体格がよく、記録プローブ・ミニスコープの留置が比較的容易に行えることからより良いモデル動物であると期待している。加えてスナネズミは物理的攻撃行動と相関する威嚇様音声を発出する。このため、行動記録と音声記録を同時に記録しながら神経活動を測定する事が望ましいことが分かった。またC57BL/6マウスの攻撃行動は不安定であったが、ICRと交配したF1を使用することで、安定した攻撃行動の観察が可能となった。今後はこのF1動物とスナネズミを使用し、各種攻撃関連行動と神経活動の相関を探索する。
|