2021 Fiscal Year Research-status Report
人工物システムの持続的運用のための自動シナリオ生成とそのシミュレーション
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18KT0061
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Research Institution | The University of Fukuchiyama |
Principal Investigator |
畠中 利治 福知山公立大学, 情報学部, 教授 (10252884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内種 岳詞 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (70710143)
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Project Period (FY) |
2018-07-18 – 2023-03-31
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Keywords | 進化計算 / 人流計測 / 多因子最適化 / 避難シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
避難シミュレーションそのものの避難行動時における妥当性の検証のため,避難訓練時の避難行動における人流計測の実施を検討していたため,研究期間を延長し,実訓練の機会に計測を行う準備を進めてきた.実際の避難行動が生じる市街地における人流計測には,匿名化したIDを収集するWi-Fiパケットセンサを用いることとした.そこで,実際にセンサを10セット程度製作し,市内の対象地域において,動作検証実験を実施した.検証実験では,3週間程度センサを配置したうえで,作成したセンサによるパケット収集機能の確認を行った. 得られたデータの解析をもとに,実検証を行うための実験計画を策定するため,研究期間は延長した. 一方で,人工物の強化のための設計や維持管理の問題は,同時に異なる説明変数セットと複数の目的を考慮してなされることを踏まえると,進化計算における多因子最適化の枠組みで考えることが期待できる.そこで,本研究課題では,進化型多因子最適化の基本的研究に着手し,群知能の多因子最適化への適用法として2つのSwarmモデルを組合せたアルゴリズムを提案した.そこでは,多因子最適化において各因子ごとの解探索性能の改善および,探索点をどの因子の探索に振り分けるかという課題に対して,因子間の問題の類似性などに応じた探索点の移住(探索対象問題の変更処理)の方法を示している.提案法のベンチマーク問題を用いた性能評価を行った結果は,International Journal of Swarm Intelligence Research 誌に掲載されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度4月に研究代表者(畠中)が異動し,研究環境の再構築が必要となったことに加え,2020年度からのCOVID-19の影響が継続し,引き続き,在宅勤務を余儀なくされ,研究環境の整備が進まなかった. その期間も,大学への出勤した際に準備を重ね,後期には行動計測の実験環境の構築は果たしたものの,計測のための行動実験は行うことができず,センサを政策し,信号取得の動作検証にとどまった.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に行ったIDを匿名化して収集するWi-Fiパケットセンサによる人流計測のProof of Concept を目的として行った動作検証実験で得たデータをもとに,対象地域における人流計測の可能性を検証する. 重点的に検証すべき内容は,計測エリアに対して,そのエリアの内から外への人流の検知がなされているか否かである.また,対象地域に対して,センサのカバレッジが妥当であったか否かについても,データから検証することを考えている.もし,再実験を実施することが可能であれば,フィールドでの再実験の実施もあわせて行うことを予定している.
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Causes of Carryover |
計画を変更し,計測のためのセンサ製作とその検証を行ったが,COVID-19の感染状況から人員を動員する計画していた実験が実施できなかったためである. 検証実験で取得したデータ解析に供する計算資源の導入と,データ解析結果についての打合せを行うことに使用することを計画している.
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