2019 Fiscal Year Research-status Report
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18KT0066
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中 伊津美 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10723778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 奈央 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 上級研究員 (50456109)
大橋 順 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80301141)
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Project Period (FY) |
2018-07-18 – 2021-03-31
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Keywords | デング出血熱 / SNP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、タイ人デング 熱患者を対象に、分子疫学的アプローチによって、 (1) 重症化と関連する宿主側(ヒト)多型、(2)臨床データと多型データを含めて予後を予測(重症化予 測)するためのアルゴリズム(ロジスティック回帰モデルと機械学習)の開発を目指す。 今年度は、SNPジェノタイピング解析結果をもとにインピュテーションを行い、遺伝子型を決定または推定した。デングショック症候群(DSS)患者(N=35)とデング出血熱(DHF)患者(N=27)でロジスティック回帰分析を行なったが、ゲノムワイド有意水準を下回るSNP(p < 5.0*10^-8)は検出されなかった。次にGWASの結果から p<0.001となったSNPを選択した。それらの中から、免疫応答と関連する分子をコードする遺伝子のeQTLと推測される多型を、データベースの機能情報をもとに抽出し、TaqMan SNP genotyping assayにより残りの438検体について遺伝子型の決定を行った。候補の一つとして絞り込まれたrs1143623は,炎症性サイトカインIL1-βをコードするIL1B遺伝子上流領域に位置する。この多型について関連解析を行なった結果,rs1143623-GアリルはDSSリスクと有意な関連を示した(p= 0.001, OR[95% CI]=1.954[1.298-2.942])。今後は、残りの候補多型の解析と重症化予測のアルゴリズム開発を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
妊娠による体調不良と出産により研究遂行が困難となり、当初の予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
候補遺伝子の多型解析を行うとともに、重症化予測のアルゴリズム開発を行う。
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Causes of Carryover |
解析候補多型の選定に時間がかかり、次年度使用額が生じた。多型解析試薬として使用する。
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