2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19001002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷村 克己 Osaka University, 産業科学研究所, 教授 (00135328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 圭一郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (90114595)
吉田 博 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30133929)
金崎 順一 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80204535)
石丸 学 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00264086)
楊 金峰 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (90362631)
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Keywords | 光誘起構造相転移 / フェムト秒時間分解分光 / 時間分解電子線回折 / 走査型トンネル顕微鏡 / 励起状態第一原理分子動力学 / 励起状態動力学 / RFフォトカソード / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究の目的は、光誘起構造相転移動力学の全貌を直接的な構造的知見に基づいて実験的に明らかにすると共に、高度な理論的考察を通じて、その機構を微視的・統一的理解を確立する事である。 研究初年度は、新規装置の導入・開発として、(1)既存のフェムト秒時間分解分光装置(100fsを20fsへ)、フェムト秒時間分解2光子光電子分光装置(160fsを90fsへ)の短パルス化を進めた。一方、(2)本計画の核心の一つとなるフェムト秒時間分解電子線回折装置の設計、および100fsの超短パルス電子線発生を実現する電子銃の製作を終了させた。来年度初期には、世界最高の時間分解能を有する装置を完成させる。また、(3)新規光誘起相の実証のために必要な、温度可変走査型トンネル顕微鏡の導入も終了し、使用可能状態にまで準備を進めた。 現有装置による研究成果として、(1)既存のフェムト秒2光子高電子分光装置を用いたSi結晶中の超高速キャリヤ動力学の解明、(2)フェムト秒反射分光によるグラファイトの超高速キャリヤ動力学の解明をおこない、極めて重要な多くの知見を得た。更に、(3)グラファイト表面における光誘起相転移の実証として、層間結合が生じた場合にのみ発生する光誘起グラフェン偶数層剥離現象を見出した。一方、理論的研究の成果としては、(4)自己相互作用補正を取り入れた局所密度近似法の開発を終了し、励起状態第一原理分子動力学への適用を開始した。また、(5)グラファイトダイヤモンド相転移の断熱ポテンシャル面の性質を種々の理論手法を用いて計算し、ポテンシャル障壁の高さおよび相転移効率を求めた。 来年度は、これらの成果をさらに発展させるとともに、すべての装置開発を早期に終了させて、目的達成にむけた精力的研究を推進する。
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[Presentation] A surprising crystal structure produced by an ion-beam-induced phase transformation in d-Sc_4Zr_3O_<12>2007
Author(s)
K., E., Sickafus・B., P., Uberuaga・C., R., Stanek・M., Ishimaru・Y., Hirotsu, et. al.
Organizer
The 14th International Conference on Radiation Effects in Insulators
Place of Presentation
Caen, France
Year and Date
20070828-0901
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