2008 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ触媒粒子による気体反応メカニズムの原子・電子構造的解析
Project/Area Number |
19001005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 精治 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (70163409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 日出夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00273574)
田中 孝治 (独) 産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (40357439)
春田 正毅 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (10357824)
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Keywords | 白金触媒 / 金触媒 / 金属ナノ粒子 / 担体効果 / サイズ効果 |
Research Abstract |
本研究では、1)環境セルを装備した透過電子顕微鏡(ETEM)により気体中の金属ナノ粒子触媒の構造を原子スケールで観察、2)触媒化学の立場から、ETEM観察に適した金属ナノ粒子触媒の調製と構造観察結果の解析、3)電子論計算による金属ナノ粒子の触媒メカニズムの解析、を相互に連携しながら進めている。金属ナノ粒子触媒の構造と触媒作用との関連を明らかにするためには、様々な微細構造を持つ担持金属触媒を調製することが先決である。触媒金属としては白金と金を、担体としてはTio_2,CeO_2などを選び、触媒調製法としては析出沈殿法などを選んだ。これら担持金属触媒のうち、CeO_2を担体とする白金および金触媒ついては、調製、触媒特性の測定と微細構造の解明を終了した。まず、HAADF-STEM観察により、CeO_2基板に白金ナノ粒子を担持したモデル触媒の界面は、金ナノ粒子を担持した場合と同様に優先方位関係があることが分かった。またHAADF-STEM像より、微粒子の立体構造を再現できる可能性を示した。さらに、上記試料について、ETEM観察も開始しており、異なる気体中での金属ナノ粒子の形状変化、表面および担体との界面における動的挙動についての観察データを蓄積している。一方、Au/CeO_2系が、水性ガスシフト反応に高活性を示すことに着目して、その機構や雰囲気依存構造変化を探るために、第一原理計算を行った。電顕観察結果と合致するモデルを検討し、雰囲気が界面の構造や性質を支配することを明らかにした。また、低温CO酸化の活性を示すAu-TiO_2系の触媒機構を探るため、電顕観察と合致する方位関係でAuロッドがTiO_2表面に積層した構造の第一原理計算を行った。雰囲気に依存してTi-rich界面やO-rich界面も安定化されることが判明した。今後、こうした界面構造での分子の吸着・反応を探る計画である。
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Research Products
(14 results)