2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19002003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 肇 東北大学, 電子光理学研究センター, 教授 (20178982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 貴嗣 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (40400220)
山崎 寛仁 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (90260413)
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Keywords | ペンタクォーク / 電磁カロリメータ / STBリング / 固体/液体水素標的 / バリオン共鳴 / BSO / BGO |
Research Abstract |
平成22年度は、夏までに第一段階のデータ収集を終え、本格データ解析モードに入った。これまでに収集したデータは、水素標的に対して2.3ギガイベント、重水素標的に対して2.5ギガイベントであった。このデータ量は電磁カロリメータFOREST建設以前に収集したデータの100倍を越えている。シングルηメソンの光生成反応のデータのみならず、シングルπ0、ηπ0、ωメソン生成のデータが得られている。解析には暫く時間を要するが、これから順次いろいろな物理過程のデータが世に出ることになる。 東日本大震災による研究の遅れは止むを得ないが、震災後約1ヶ月半でライフラインの大凡の復旧ができ、これと並行して研究環境の回復が急ピッチで進んでいる。解析コンピュータの復旧もほぼ終わり、解析については約2ヶ月程度の遅れで研究が再開する見通しである。 次期電磁カロリメータBGOeggに組み込む1260本すべてのBGOクリスタルの納入が完了し、別途入手した60本のBGOクリスタルと合わせて1320本となった。各クリスタルの特性テストとビームによる性能試験が行われ、1GeVの陽電子に対してエネルギー分解能1.25%が得られた。これはオーバーオールの分解能であり、このエネルギー領域の電磁カロリメータのエネルギー分解能としては世界最高である。並行して進めていたBGOegg架台の制作は、木片モデルを駆使して精力的に進められ、ついに完成した。しかし残念ながら、いよいよBGOクリスタルを組み込む作業が始まろうとしていたところに震災に遭遇し作業は中断したが、約3ヶ月の遅れで復帰の予定である。
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Research Products
(11 results)